パイロットコミュニティでのワークショップ

2017年4月5日

ラ・ウニオン生物回廊プロジェクトでは、ラ・ウニオン生物回廊を構成する3市(ユスカラン市、グイノペ市、オロポリ市)において、9つのパイロットコミュニティを選定し、生物多様性の持続的利用と保全のための活動を行うこととしています。
プロジェクト1年目の2016年は、それぞれシドラ、ラバンデロス、チャグイテ・グランデの3つのパイロットコミュニティを選定しました。

8月〜9月にかけて、各コミュニティにおいてそれぞれ3回ずつ、活動内容の検討と活動計画を作成するための住民参加によるワークショップを実施しました。
ワークショップでは、参加型手法を用いて、住民がグループに分かれて検討・発表し、全体で確認することを繰り返しながら進めました。まず、コミュニティが持つ資源(住民組織、自然資源等)を洗い出し、続いてコミュニティが抱える利点、欠点や課題を整理し、それを解決するために必要な活動や対策を挙げていきました。
道路や学校設備の改修や電気設備の敷設等、多くの活動が挙げられましたが、ラ・ウニオン生物回廊プロジェクトが支援できるのは「生物多様性の持続的利用と保全」につながる活動に限られます。そこで、挙げられた各活動と自然資源の保全(水質、土壌、森林保全等)との関連性を改めて検討し直し、結果として、1)トイレ施設の整備と管理体制の整備、2)ゴミ箱の設置と回収システムの整備、3)水源地の保全、4)植林、5)コーヒー加工時の排水処理、6)農作物の多様化が選ばれました。最後に、各活動ごとに作業項目と作業工程を作成し、3回のワークショップを終えました。

ワークショップには多い時には100名を超える住民が集まることもあり、当プロジェクトへの関心の高さが伺えました。

2017年にはさらに6か所のパイロットコミュニティを選定し、計9コミュニティで活動を進めていく予定です。

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村の集会場でのワークショップ(ラバンデロス)

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グループに分かれて検討中(シドラ)

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手書きの地図を使って村の資源を確認中(チャグイテ・グランデ)

【画像】ラバンデロスでの集合写真