カカオ栽培に関する研修

2017年10月12日

農作物の多様化活動の一環として、ユスカラン市のロス・ライネス集落から要望のあったカカオ栽培について、10月11~12日の日程で、ロス・ライネスの生産者代表3名と共にカカオ栽培の視察研修を実施しました。訪問先はカカオ栽培を指導しているオランチョ県カタカマス市の協力・自立発展協会(ICADE:Instituto para la Cooperación y Autodesarrollo)事務所、及びICADEからの支援を受けてカカオを栽培している集落サン・ホセ・デ・ラ・モンターニャ(San José de la Montaña)です。

研修では、カカオ栽培には標高700m台以下が望ましく、十分な土壌と降水量、および日陰が必要であること。日陰作りのために、成長の早いグアマやバナナ、在来種のマホガニー(Caoba)などを植栽していること。グアマは、マメ科の樹木で成長が早く、日陰を作るだけでなく、枝は薪に、落葉は堆肥に、実は食用になるなどの多くの利点があること等を学びました。

ロス・ライネス集落の標高は1,000mに近いものの、数軒の民家の軒先に、かなり前に植えられたカカオの木が生育し結実していることから、その栽培に関心を示しています。研修参加者は、他地域の生産者の取組みを目の当たりにし、多くの刺激を受けたようでした。カカオの需要は国内外ともに十分にあるとのことで、将来性にも期待が持てますが、プロジェクトとしてはカカオ栽培に必要な気候及び土壌条件等を十分に考慮し、慎重に試行していきたいと考えています。

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ICADE事務所での意見交換

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カカオの実

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日陰木Caoba