オコテペケ廃棄物処理技術者によるグイノペ市ゴミ処理への助言

2018年12月11日

ラ・ウニオン生物回廊ではゴミ処理も課題の一つであり、回廊管理計画ではツーリズム振興との関連で「美しい地域づくり」の必要性を述べています。ラ・ウニオン地域の3市の市長・環境担当は、JICA技術協力によりゴミ処理の先進的取り組みを行っているオコテペッケ県の固形廃棄物総合管理プロジェクト(PROGIRS;Proyecto de Gestión Integral de Residuos Sólidos)を2018年7月に視察しました(ニュースレター7月20日版参照)。その後、3市のゴミ処理に助言するためオコテペケ県の技術者が、2018年9月にラ・ウニオン地域を訪問しました(ニュースレター9月7日版参照)。今回は、ラ・ウニオン生物回廊3市の中でも特にグイノペ市のゴミ処理への具体的助言のため、オコテペッケ技術者の2回目の来訪がありました。

最初にグイノペ市役所で、市長あいさつ、JICAから今回の作業の趣旨説明などがあり、その後、グイノペ市の野外ゴミ処理場に移動し地形測量を行いました。この作業では、(1)排水などを通じてゴミ処理場が周辺地域におよぼす影響調査、(2)ゴミ埋め立てのためのトレンチの設置、などに関する詳細な地形情報を得ることを目的としています。グイノペ市の野外ゴミ処理場は、市の中心部からサモラノ側に向かう道路、4km地点ほどの市有地のマツ林の中にあります(この野外処理場のトレンチを掘るため、プロジェクトでは2018年3月に重機借料支援を行っています)。地形測量は、インテブッカ県から来訪の技術者の指導で、レーザー測量器を使いレーザー反射板を移動させながら測量しました。ゴミ処理場の範囲は全体で2ha程度、マツ林の斜面地で高低差は10m程度ありました。測量データをパソコンにダウンロードし、専用ソフトを使うことで地形図が作成できます。

翌日にはグイノペ市役所で、JICAホンジュラス事務所から2日目の作業の趣旨説明の後、オコテペケの技術者から、(1)ゴミの構成・密度調査、(2)ゴミ分別のための地域組織、(3)分別作業者への配布用具(手袋、マスクなど)、などに関するプレゼンテーションがありました。市環境担当者から、ゴミ分別者の組織化・対価支払いなどの質問があり、昨日行った地形測量結果の地図も投影がありました。

グイノペ市内で回収されたゴミを実習材料として、(1)全体重量計測、(2)分別作業(プラスチック、金属、ガラス、生ゴミなどに分別)、(3)分別後の重量計測、作業を行いました。また、ゴミ密度計測のために、体積と重量計測実習も行いました。グイノペ市のゴミの分別重量計測では、生ゴミが43%、プラスチックゴミが25%、布類が6%、などとなりました。

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グイノペ市役所での趣旨説明

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ゴミ処理場での地形測量

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ゴミ重量計測

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分別作業実習