(日)西部地域・開発能力強化プロジェクト
(英)Project for Capacity Development in the Western Region
ホンジュラス
2006年6月30日
西部地域イギート市連合会及び構成市(コパン県、オコテペケ県、レンピーラ県)
2006年9月1日から2010年10月31日
2009年3月1日から2010年10月31日
社会投資基金(FHIS)、イギート市連合会及び構成市
なし
ホンジュラス国(以下、ホンジュラス)の貧困地域に存在する市のほとんどは、人口が3千人から1万人に満たない小規模自治体であり、優秀な人材の不足、税収基盤の脆弱さと財政規模の小ささから、住民に対する必要最小限の行政サービスも十分に提供できない状況である。こうした人材面、財政面における自治体の能力不足を解決する一方策として、市(Municipio:自治体の単位)が複数集まって市連合会(Mancomunidad)を形成しており、これはホンジュラス地方自治体法でも奨励されている。市の開発行政は市連合会の支援ユニット(UTIM)が技術的に支援することになっているが、市連合会、支援ユニット共に案件実施能力が弱く、能力強化が必要となっている。特に農村部の住民においては、「開発は自分たちの力では難しく、自治体を含む政府がやらなければ何もできない」との諦念が蔓延していることから、自らの関与で開発を進めることを可能とするエンパワーメント支援も必要である。さらに、地域住民と市政府とを繋ぐ体制は、住民参加型CODEM(市町村開発委員会)という形で形成されているものの、同委員会の導入から日が浅く、ほとんどの市で機能していない状態である。
このような状況の中、2003年2月から3月にかけてJICAホンジュラス事務所は、UNDPと共催して、貧困削減戦略において重視されている貧困指数の高いホンジュラス南西部において、MDGs(ミレニアム開発目標)セミナーを行った。同セミナーをきっかけとして、西部地域において、人間の安全保障の観点から現地の課題解決のために有効な方策を模索し、現地在外専門調整員を雇用して西部地域の現状を把握すると共に、現地住民に直接裨益するプロジェクト形成を行った。形成したプロジェクト(案)については、JICAから中央政府に提示し、中央政府が同案件実施の必要性を認識した上で、2004年度に同案件の実施をホンジュラス政府から日本政府に対して要請した。
市連合会および構成市の能力が強化され、社会インフラ整備事業が自立発展的に社会的コンセンサスを得て、形成、実施、運営、維持管理される。
イギート市連合会および構成市において、社会インフラ整備事業を適切に社会的コンセンサスが得られ、形成、実施、運営、維持管理できる適切なモデルが形成される。
コミュニティーや市において、関係機関の参加を基に、プロジェクトの計画、実施、成果について、共有、検討する機会(場)を促進する。
15の構成市から6つの市を選び、ベースライン調査を実施する。
プロジェクト実施を通じて得られた経験、教訓が取りまとめられ、システム化する。