プロジェクト概要

プロジェクト名

(日)ホンジュラス 算数指導力向上プロジェクトフェーズ2
(英)Project for the Improvement of Teaching Method in Mathematics Phase2

対象国名

ホンジュラス

対象国名(その他)

エルサルバドル、ニカラグア、グアテマラ、ドミニカ共和国

署名日(実施合意)

2006年3月28日

プロジェクトサイト

テグシガルパ(首都)

協力期間

2006年4月1日から2011年3月31日

相手国機関名

教育省、国立教育大学

日本側協力機関名

筑波大学

背景

ホンジュラス共和国(以下「ホンジュラス」)は、2015年までの初等教育の完全就学達成、およびスペイン語・算数の学力向上を目標に掲げている(ホンジュラス EFA-FTI計画、2003)。しかしながら現状では、純就学率が87%と高い一方、修了率は68.5%にとどまり、入学児童のうち約3分の1が小学校卒業よりも前に中退している。また、留年率も高く、入学後1度も留年せずに正規の6年間で初等教育を修了する児童はわずか31.9%である。従って、留年と中退の克服が上記目標を達成するための主要課題である。

ホンジュラスにおける留年の主な原因はスペイン語と算数の成績不振である。これに対し同国はわが国に対し教材(教師用指導書・児童用ワークブック)の作成ならびに同教材を活用した現職教員研修等を行う技術協力プロジェクトを要請した。開始された「算数指導力向上プロジェクト」(2003.4〜2006.3、以下フェーズ1)は、対象教員の指導力向上というプロジェクト目標を達成し、さらに児童の学力向上への寄与やホンジュラス教育省による国定教材承認(2005年6月に全国の小学校教員と児童に配布)等の大きなインパクトを生み出した。2005年10月に実施された終了時評価では、残された課題として、教材の有効活用のための支援(現職教員ならびに教員養成校学生)、ホンジュラス側人材の教材開発能力向上などが確認された。

また、フェーズ1の成功により、ホンジュラスと同様に初等教育における質的課題の克服を目指す中米カリブ諸国からの関心が高まった。2005年8月には、日・中米サミットにて同様の支援の域内諸国への拡大が要望され、サミット行動計画の一環として合意されるに至った。これらを踏まえ、ホンジュラス政府より日本政府に対して、1)ホンジュラス国内コンポーネント(教員養成課程・現職教員研修におけるフェーズ1開発教材の普及・活用事業)、2)広域コンポーネント(域内5カ国の算数指導力向上のための中核人材(コアグループ)育成事業)、の2つを核とする「算数指導力向上プロジェクトフェーズ2」 への支援が要請された。

目標

上位目標:

  • ホンジュラス国内
    第1〜6学年の児童の算数科学力が向上する。
  • 広域
    対象国におけるプロジェクト対象教員の算数指導力が向上する。

プロジェクト目標:

  • ホンジュラス国内
    現職教員、国立教育大学基礎教育教員養成課程(FID)学生の1〜6年生算数指導力が向上する。
  • 広域
    対象国における算数指導法を向上するためのコアグループの能力が開発される。

成果

  • ホンジュラス国内
    1. 第1〜6学年の算数の教師用指導書ならびに児童用作業帳が改訂される。
    2. (新規教員養成)12師範学校とFIDの数学教師が算数指導書、作業帳使用法を指導できるようになる。
    3. (現職教員研修)国レベル講師が算数指導書、作業帳使用法を指導できるようになる(教育省INICEが国家現職教員研修を実施した場合)
    4. 算数教育に対する一般的な関心が高まる。
  • 広域
    1. コアグループメンバーがPROMETAMで開発された教材を基に各国で教師用指導書・作業帳を開発・改訂するために必要な能力を習得する。
    2. コアグループメンバーが各国で現職教員研修/新規教員養成を実施するために必要な能力を習得する。
    3. 対象国および他の国々の間でプロジェクトの経験が共有される。

活動

ホンジュラス国内

1-1.
スタンダード、国家カリキュラム改訂プロセスに参加する。
1-2.
1〜6年生教師用指導書・児童用作業帳を改訂する。
2-1.
12師範学校とFIDの数学教師に対する1〜6年生教師用指導書・児童用作業帳使用法に関する研修の計画。
2-2.
12師範学校とFIDの数学教師に対する1〜6年生教師用指導書・児童用作業帳使用法に関する研修の実施。
2-3.
12師範学校とFIDの算数指導法に関する講座の指導計画の策定。
3-1.
国家教育実践研究所(INICE)の計画に沿って算数指導書、作業帳の使用法に関する研修計画を策定する。
3-2.
国レベル講師に対する研修の実施。
3-3.
3-2の活動の質を高めるための他カスケード現職教員研修のモニタリング実施。
4-1.
プロジェクトニュースレターの定期的な発行・配布。
4-2.
IEC(情報、教育、コミュニケーション)を通じた教師用指導書・児童用作業帳の効果の広報。
4-3.
パンフレットの作成。
4-4.
IEC(情報、教育、コミュニケーション)により1〜6年生指導書、作業帳の有効性についての広報。

広域

1-1.
教師用指導書・児童用作業帳の開発・改訂に係る研修計画の策定。
1-2.
教師用指導書・児童用作業帳の開発・改訂に係る研修の実施(日本、ホンジュラスまたは第三国)。
1-3.
教師用指導書・児童用作業帳の開発・改訂に係る研修の実施(日本、ホンジュラスまたは第三国)。
1-4.
対象各国のニーズに基く教師用指導書・児童用作業帳の開発・改訂に係る補完研修とモニタリングの実施。
2-1.
現職教員研修/新規教員養成に係る研修計画の策定。
2-2.
現職教員研修/新規教員養成に係る研修の実施(日本、ホンジュラスまたは第三国)。
3-1.
インターネット(ML、HPなど)を通じて関係者間のコミュニケーションネットワークの構築。
3-2.
国際シンポジウムの計画策定と開催。
3-3.
国際シンポジウムの計画策定と開催。
3-4.
プロジェクトニュースレターの発行。

投入

日本側投入:

  • 長期専門家派遣:チーフアドバイザー、コーディネーター、算数教育1、算数教育2
  • 短期専門家派遣:研修計画、授業改善、教育評価、広報啓発、その他(必要に応じ)
  • カウンターパートの本邦研修
  • カウンターパートのホンジュラスおよび第三国での研修
  • 機材供与  車両
  • プロジェクトの実施に必要な経費

相手国側投入:

  • カウンターパートの配置:教育省技術担当次官、国立教育大学学長、国立教育実践研究所(INICE)所長、国立教育大学ノルマル校改革ユニットジェネラルコーディネーター、国立教育大学教員養成課程コーディネーターなど
  • プロジェクト事務所とその他プロジェクトに必要な施設設備:INICE、国立教育大学、ラパス県・インティブカ県のノルマル校
  • プロジェクト実施に必要な経費:車両保険、ガソリンなど