プロジェクト活動

PROMETAMフェーズ2の活動は、大きく国内と広域の二つの活動に別れています。

国内活動

国内活動では、現職教員と教員養成課程の学生の算数指導力向上を目標としています。基本的には、教材と教員という教育の最も基本的な要素に働きかけることにより、子ども達の算数学力が向上していくことを期待しています。国内での活動は、プロジェクトのホンジュラス人スタッフ(カウンターパート:教育省技官4名、教育大学教官1名)が中心となって実施し、日本から派遣されている3名の専門家(チーフアドバイザー、算数教育、副総括/業務調整)が、これを支援しています。具体的には次のような活動を行っています。

教師用指導書・児童用作業帳の改訂

PROMETAMフェーズ1(2003年4月〜2006年3月)で作成された1〜6年生用の教師用指導書と児童用作業帳(算数の教科書)は、ホンジュラスの国定教材として全国の教師・児童に配布されています。PROMETAMフェーズ2では、ホンジュラス教育省の行う教材の改訂作業に協力しています。

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全国配布された教科書(2008年度用)
2008年度用教科書の印刷配布には、日本のノンプロ無償見返り資金が活用されました。大切な教科書なので、すぐにカバーを掛けている子供もいます。

新規教員養成課程の改善

ホンジュラスでは、現在、全国12の師範学校(ノルマルと呼ばれる後期中等教育機関)と国立教育大学(FID: Formación Inicial Docenteと呼ばれる高等教育レベルの基礎教育教員養成課程)で教員養成が行われています。*プロジェクトでは、これら師範学校と教育大学の算数・数学担当教官を対象に研修を行うとともに、同課程における算数指導法に関する講座内容の改善を図っています。教員養成課程の教官と講座内容を改善することで、そこで学ぶ学生=将来の小学校教師が、よりよい算数指導法を身につけることを目指しています。

(* 教育省では、将来的に高等教育レベルの過程に一本化していく構想があります。)

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FID・ノルマル教官への研修
FID・ノルマルそれぞれにおける算数指導法講座の改善方法についてワークショップを行っている様子です。

現職教員研修への支援

プロジェクトでは、ホンジュラス教育省が全国の小学校の教師を対象に行う教員研修への支援を通じ、現職教員の算数指導力向上を図っています。従来の教員研修は、国レベル講師→県レベル講師→現職教員と段階的に研修を実施していく方式(カスケード方式)で行われており、プロジェクトはこの国レベル講師の育成を行ってきました。2008年度からは、新しい研修方式が導入されたことに伴い、各県で選抜された全国1,500人の研修講師に対する研修を実施することになりました。

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研修準備・実施
プロジェクトのホンジュラス人カウンターパートが、全国18県を巡回して研修を行いました。

広報活動

プロジェクトや算数教育に関する関心を高めるための広報活動として、ニュースレターや各種広報グッズの作成・配布、公開セミナーの開催などを行っています。

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公開セミナー
短期専門家の来訪に合わせ、公開セミナーを開催しました。写真は、教育大学附属小学校の生徒(6年生)に対する公開授業(参観者約500名)の様子です。

広域活動

広域活動には、ホンジュラスの他、中米・カリブ地域の4カ国(グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグア、ドミニカ共和国)が参加しています。これらの国では、ホンジュラスで作成された教材を基にした自国教材の作成や、教員研修・新規教員養成課程の改善などを内容とするプロジェクトが実施されています。PROMETAMでは、これら各国プロジェクトの活動を支援し、それぞれのプロジェクトで中心的な役割を担っている相手国人材(カウンターパート)の算数指導力を向上させることを目標としています。具体的には、ホンジュラスに駐在する日本人専門家による出張指導や、ホンジュラスや日本での合同研修などを通じ、彼らの教材作成能力と研修実施能力を向上させるとともに、各国の経験を共有することを目指しています。

専門家の出張

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専門家の出張指導
ニカラグアへの出張の様子です。

広域活動に参加する各国プロジェクトのニーズに合わせ、ホンジュラスに駐在する専門家が出張し支援を行っています。

広域研修

各国共通で行う活動として、広域合同研修を行っています。これまで、ホンジュラスで3回、日本で2回の広域研修を行いました。ホンジュラスで行う広域研修では、日本から招聘した短期専門家による講義や各国参加者合同で行うワークショップ、授業研究などを通じ、教材開発や研修実施に必要な能力の強化と、各国での実践・経験の共有を図っています。また、日本での広域研修では、日本の算数教育についての理解を深めることを主な目的として、筑波大学での講義・ワークショップや筑波大学附属小学校での授業参観などを行っています。

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広域在外研修
ホンジュラスでの広域研修には、広域プロジェクトに参加する5カ国のカウンターパート、広域プロジェクトの活動に関心を寄せている中南米各国からの参加者などが参加しています。

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授業研究
広域研修では、各国カウンターパートの算数指導力を高めるため、公開授業・授業研究演習なども行います。

経験の共有・広報

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公開シンポジウム
第2回広域在外研修(2007年5月)に合わせ、各国カウンターパート及び日本からの短期専門家による、公開シンポジウムを開催しました。

広域研修などの機会を通じ、各国の経験の共有や、広域プロジェクトの広報活動を行っています。また、2008年には、第11回数学教育国際会議(ICME11)でポスター展示・発表を行いました。広域プロジェクトの活動や、作成された教材に関心のある国々からの個別の問い合わせ等にも、TV会議など様々な形で対応しています。