インドネシア共和国(以下、インドネシア)は、これまで実施してきた開発政策の成果により、国全体としては国民生活の質が向上しつつある一方で、地域間の開発格差が顕在化している。地域別の貧困率を見ると、西部のジャワ・バリ(12.5%)やスマトラ(14.4%)に比べ、東部のスラウェシ(17.6%)、マルク(20.5%)、ヌサトゥンガラ(24.8%)、パプア(36.1%)は高い数値を示しており、地域間格差是正のためには、東部地域の開発が重要な課題となっている。
また、インドネシアでは、2001年以降に急速に地方分権化が進み、開発に関する権限、人員、財源の地方政府への大幅な移譲が行われた。しか…