本邦短期研修生インタビュー(土壌・植物分析)

2018年2月28日

本プロジェクトでは、2016年度から2017年度にかけて、現地カウンターパートであるインドネシア科学院(LIPI)の研究者6名を本邦短期研修生として派遣した。そのうち、京都大学農学部に2017年1月26日より派遣され、2017年3月14日に帰国されたアリフさんにお話を伺った。

日本での研究内容

本研修の目的は、本プロジェクト目標である「バイオマス植物生産のための施肥技術の確立」と「アランアラン草原の植生回復」を達成するため、土壌の化学分析方法を修得する事であった。研究を通じて、施肥や土壌改良に必要な土壌中成分及び植物体に含まれる物質の化学分析法を習得することができた。

インドネシアとの研究環境の違い

インドネシアでは分析の際に研究アシスタントの協力を得るが、日本の場合、研究者が自ら分析に取り組む姿が強く印象に残った。日本の研究室の設備は研究の助けになる器具が十分揃っていた。また、日本の研究室の雰囲気は静かで研究に集中できる環境であった。研究に対する態度は、インドネシアも日本もほぼ変わらず、相互に協力的である。

帰国後の本プロジェクトへの貢献

帰国後は、チビノンのサイエンスセンターでのソルガムの分析及びプロジェクトサイトのあるカティンガン植物園での試験栽培前後の土壌分析を通じて、本プロジェクトの目標であるバイオマス植物生産のための施肥技術の確立とアランアラン草原の植生回復に貢献したい。

日本での生活の印象

食事に関して、ハラル食の食堂もあったため、イスラム教徒でもあまり困ることがなかった。交通機関では、バスや電車が定刻通りに運行されていることに驚いた。日本の人々は外国人に対して非常にフレンドリーであったが、時折、英語でのコミュニケーションが難しかった。冬の寒い時期の研修であったので、冬服の準備を万端にしておいてよかった。

【画像】

研究に取り組むアリフ氏

【画像】京都大学農学部の学生達と(アリフ氏:中央左二人目、小林准教授:中央一番右)