第五回SATREPSカンファレンス(ウェビナー)の開催

2020年11月17日

2020年11月17日、プロジェクト進捗について報告するとともに、日本とインドネシア双方の関連研究者に本活動を広く周知することを目的とし、第五回SATREPSカンファレンスを開催した。これまで、2016年11月に第一回カンファレンスをインドネシア科学技術院(LIPI)ボゴール植物園にて開催して以来、毎年、インドネシアと日本で交互に開催してきており、今回はプロジェクト最終年度の成果を報告する機会としてインドネシア・ボゴールでの開催を予定していたが、新型コロナウィルス(COVID-19)が本年4月頃から世界的に猛威を振るい、インドネシアも引き続き深刻な状況に置かれており、国内外の移動に多大な制約があることを鑑み、初めての試みとしてウェビナーシステムを用いてカンファレンスを実施することとなった。

今回のカンファレンスにおいては、インドネシア政府研究技術大臣Prof. Bambang Permadi Soemantri Brodjonegoroにオンラインにてご臨席賜り、コロナ禍で世界における社会・経済環境が激変する中においても、本プロジェクトの目指すバイオマスエネルギーへの転換を一層進めるべくインドネシア政府の政策及び本プロジェクトに対する期待を語って頂いた。また、インドネシアの現地協力機関を代表し、インドネシア科学院(LIPI)長官Dr. Laksana Tri Handoko、日本から科学技術振興機構(JST)国際部の小林治部長、国際協力機構(JICA)経済開発部次長、伊藤圭介が挨拶を行った。

続いて、本プロジェクト主要研究者である京都大学梅村研二教授が持続可能な材料生産のためのリグノセルロース系バイオマスの活用をテーマに、元LIPI長官で現在本プロジェクト研究者として参加頂いているProf. Bambang Subiyantoがインドネシアにおけるバイオマス転換と活用の最新技術をテーマに基調講演を行った。その後、日尼双方の研究代表者である京都大学梅澤俊明教授、LIPIバイオロジー研究所Prof. I Made Sudianaがプロジェクト進捗及び成果について全体報告を行い、最後に、各アウトプット研究者からの個別の成果報告及び本プロジェクト研究者によるポスター発表が実施された。

今回のカンファレンスは、インドネシア国内においてもオンラインでのコミュニケーションが主体となり、準備に困難な点が多々あったものの、最終的には国内外から総勢150名を超える官民研究者が参加し、成功裏に終えることができた。また、ウェビナーの特徴を生かし、コメント欄を用いた質疑応答を取り入れ、参加者と発表者の積極的な意見交換がなされる場面も見られた。対面での交流については依然として難しい時期が続いているが、このような活動を通じて、プロジェクト活動を推進していきたい。

【画像】オンラインによるカンファレンス集合写真

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研究技術大臣による挨拶

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カンファレンスを運営するLIPIボゴール事務局