プロジェクト期間の1年間延長

2021年6月1日

新型コロナウィルス(COVID-19)の世界的蔓延の影響を強く受け、とりわけ、インドネシアでは感染拡大傾向にあることから2020年度のプロジェクト活動は大幅な停滞を余儀なくされた。そういった状況の中、プロジェクト成果を達成するためには、研究活動の役割分担等を一部見直すとともにプロジェクト期間延長が必須であるとして、日尼双方の研究機関から要望を提出し、JST、JICAとの数カ月の協議を行った結果、1年間の延長が承認され、本プロジェクトの実施期間は、2016年7月19日から2022年7月18日の6年間となった。

なお、2021年6月時点でのプロジェクトの現状であるが、プロジェクト拠点であるLIPIボゴール植物園及び関連研究所の閉鎖は解除されているものの、プロジェクト研究者達は25%から50%の在宅勤務体制で活動に取り組んでいる。ワクチン接種については、インドネシア政府による「ワクチン・ゴトンロヨン(相互扶助)プログラム」が開始されるとともに職域接種も開始され、LIPIにおいてもシニア層を優先的に接種が進んでいる。

また、プロジェクト事務所では、三谷知業務調整専門家が4月に再赴任し、2021年度の試薬消耗品調達、予算、運営管理などの現地業務を再開した。5月には、プロジェクト研究活動中の感染対策の一環として、マスクや手袋等を調達し、各研究所に配布する活動も行った。

ただ、インドネシアと日本の往来は勿論、国内移動についても依然として厳しい制限が課せられていることから、同業務調整専門家の国内移動も日本側研究者の短期ベースでの出張も困難な状況が続いている。そのため、オンラインでのプロジェクト進捗会議を定例化して毎月実施することで、プロジェクト進捗状況の把握及び課題の共有化に努めている。

プロジェクト活動の全面的な再開には、まだまだ厳しい制約が生じている状況であるが、日尼双方のコミュニケーションを出来る限り確保し、プロジェクト目標の達成のために必要な活動に取り組んでいきたい。

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オンラインでのプロジェクト進捗会議

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感染対策マスク等の配布