母子手帳の国際研修生、その後:アフガニスタン編

2019年4月21日

2018年9月、ランプン州で行われた国際研修に出席したアフガニスタン研修生の、その後の活動の報告です。アフガニスタンの母子手帳は、2017年から2018年に、2地区(カブールのミル・バチャ・コットとナンガルハル県カマ)での施行を経て策定されました。2019年1月からは新たにバーミヤン県を加えた3県全域で運用が始まっています。

研修に参加した公衆衛生省のFahima Sadat氏は、主要メンバーとして、新規導入地域の研修やモニタリングに従事しています。新しい地域での運用の進捗を確認し、二週間に一度の定期会合で、関係者と課題を話し合い進めています。「新しく始まった地域では、スタッフがなれていないため混乱もありますが、母子手帳を受け取った母親たちが喜んでくれているのを実感しています」と言います。

Zelaikha Anwariリプロダクティブヘルス局長も、同研修に参加した一人です。インドネシアの研修視察地を懐かしく想い出しながら言います。「ランプン州のタンガムス県とプリンセウ県で視察しました。そのときの記念の品は、局長室の一番よいところに飾っています(笑)」「アフガニスタンでは現在3県に導入を始めたばかりですが、今後2021年までに全県に展開する計画です。新しい地域で適切に運用されることが重要ですが、同時に、2021年以降の継続性についても、今から考える必要があります。保健制度の中で継続的に供給されるよう、政策の枠組みの中に位置付けられて印刷予算を心配する必要がなくなるようにしたいと思います。同時に、運用の仕方も、継続性の観点から見直し工夫して進めたいと思います。」

過去に国際研修に参加したShakir Hadad氏は、「アフガニスタンで母子手帳を導入し始めるにあたり、インドネシアで多くをみせてもらうことができました。アフガニスタンの運用はまだ農村部で始まったばかりですが、カブール都市部での運用開始に向けて検討を始めたところです。先輩のインドネシアでも、私立の施設で標準的な母子保健サービスを提供されるようにするには苦労があると聞きました。今後、私立の施設での活用をどのように促していくのか、インドネシアでの学びを参考にしながら、アフガニスタンでのやり方を考えていきたいと思います」と話しています。

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新規導入県では開始にあたり、関係者を集めて導入セミナーが行われました。

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新規導入県の保健施設でHadad氏(左)とSadat氏(右)がモニタリングをします。

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Anwari局長はランプン州の記念品を執務室に飾っています。

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テクニカルスタッフが定期的に集まり、母子手帳を導入した県での運用の進捗を確認します。