母子健康手帳のオンライン知識共有プログラムを開催

2022年9月9日

2022年9月7日~9日

2022年9月7日から9日の3日間、プロジェクトは、インドネシア政府(保健省、国家官房庁、外務省、国家開発企画庁)と母子健康手帳の知識共有プログラム(Knowledge Sharing Programme:KSP)を合同開催しました。2007年以降、JICAと同国政府は毎年、母子健康手帳にかかる国際研修を開催しており、13回目となる今年は3回目のオンライン開催となりました。

今年は、「母子健康手帳を活用した母子のための包括的な健診による早期発見とケアの質の向上」というテーマで、カンボジア、ケニア、ラオス、マダガスカル、タイ、タジキスタン、東ティモール、インドネシアの8か国から合計26名が参加し、活発に情報交換・議論が行われました。そのほか、インドネシア全国の州・県市保健局代表、UNFPA、UNICEF、 World Bank、 WHO、 USAID、 JHPIEGOなどの国際機関、医師会や小児科医会などの職能団体代表、NGO団体もオブザーバーとして参加しました。

KSPは、当プロジェクトの対象州(Center of Excellence:COE)が毎年交代でホストを務めており、COEが国際研修を開催するための能力強化が期待されています。今年はジョグジャカルタ特別州がホストを務め、代表2名が昨年のホストである西ヌサ・トゥンガラ州の代表1名と参加し、パイロット地域で行っている乳児検診のビデオを通して活動内容を各国参加者に共有すると同時に、県知事が参加して地方政府のコミットメントが重要であるとのメッセージを発信しました。

また、研修実施に当たっては、保健省KSP実施チームリーダーのニダ・ロフマワティ氏が全体をとりまとめ、国家官房庁のジョコ・トゥロド氏がフロアマネージャーとしてITチームをとりまとめました。

3日間をとおして、各国の参加者は2021年度のKSPで作成した活動計画を振り返り、各国の取り組みについて共有するとともに、他国の取り組みから得た学びや気づきをとおして、活動計画を立案しました。研修最終日には、ニダ氏とJICA国際協力専門員の尾﨑敬子氏が各国の活動計画を総括しました。

2021年からは、各国の活動計画立案のためのグループワークにおけるファシリテーターを保健省が務めています。今年は、プログラムの成果物となる各国のプレゼン資料の作成準備から支援しました。ファシリテーターたちの高いコミットメントにより、参加者たちは各国の問題点や母子保健サービスの進捗についての理解を深めながら議論を進めることができました。

プログラム終了後に参加者から提出されたアンケート結果(暫定)では、参加者全員が「プログラム内容が期待通りであった(強くそう思う76.2%、そう思う23.8%)」「知識の向上へ繋がった(強くそう思う61.9%、そう思う38.1%)」と回答しています。最終評価は評価会合にて発表される予定です。

なお、本プログラムの様子は下記You Tubeより視聴可能です。

【画像】インドネシア国保健省副大臣による開会挨拶(右)、JICAインドネシア事務所次長岡村健司氏による開会挨拶(左)

【画像】フォト・セッション(参加者一部)