インドネシアの母子保健に係る状況は、近隣するASEAN諸国と比較して深刻な状況であり、JICAは母子保健を保健医療分野における一つの重点分野として協力を行ってきた。1998年より、母子保健改善の手段として母子手帳を活用し、母子手帳を通じた妊婦と母親への保健教育と保健医療記録を持つことによる、健康意識の向上と行動変革につながる活動を展開した。結果として、2003年には妊産婦総数に対する母子手帳の充足率は全国で48%に達し、更に2004年に母子手帳に係る保健大臣令の発布や、2006年の保健省に特別予算措置(Deconcentration Fund)や地方政府による独自予算確保により、同充足率は62…