インドネシア(「イ」国)における初中等教育の最優先課題は9年制義務教育の達成であり、2009年までに前期中等教育(中学校)の総就学率95%を国家目標としているが、現状は85%(国民教育省、2006)に留まっている。貧困削減の観点から見ると、経済的に困窮している家庭(下位20%)の子供は中学校に入学しても経済的理由や学業不振等で中退が多く、中学校を卒業できるのは55%のみであることに留意が必要である(世界銀行、2006)。高校就学率は32%(国民教育省、2006)であるため、全体の3分の2の子供にとって中学校は社会へ出る前の最終教育段階に相当する。以上のことから、全ての子供が中学校にアクセスする…