プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)コミュニティヘルス戦略強化プロジェクト
(英)Project for Strengthening Community Health Strategy

対象国名

ケニア

署名日(実施合意)

2010年12月9日

プロジェクトサイト

ナイロビ

協力期間

2011年10月1日から2014年9月30日

相手国機関名

(和)公衆衛生省 プライマリーヘルスサービス局
(英)Department of Primary Health Services, Ministry of Public Health & Sanitation

背景

ケニア政府は、2006年にコミュニティを中心とした保健システムを強化するためにコミュニティヘルス戦略(CHS)を策定したが、その実施主体となるコミュニティユニットの数は2010年6月の時点では約1,300ヶ所に留まり、目標値(2009年)である約4,200箇所の3割に満たない数である。

CHSの普及を妨げる主な理由としては、地域的多様性を考慮した実施モデルの欠如、関係者間の調整の欠如、中核人材であるコミュニティヘルスワーカー(CHW)の不足とその高い離職率、行政のマネージメント能力の不足、CHWキットの不足、モニタリング・評価フレームワークの欠如とモニタリング・ツールである保健情報システムの非活用、効果的なコミュニケーション戦略の欠如、コミュニティユニット設立にかかる予算不足など、多くの問題点が指摘されている。

本プロジェクトは、公衆衛生省の能力強化を通じCHSの普及を促進するための、実証に基づく政策サイクルを強化することを目的として実施されるものである。具体的には、オペレーションズ・リサーチにより科学的根拠(エビデンス)に基づき、地域特性や年齢コホートに応じて適切な保健介入(家族計画、予防接種、栄養改善、結核/マラリア等の疾病対策、 HIV/エイズ予防)を実施する有効なCHSモデルを開発し、その実証的な確認プロセスを通じて、公衆衛生省の持つLeading機能 (政策・ガイドライン・ツールを策定する機能)、Checking機能(政策に沿った実施状況をモニタリング・評価(M&E)する機能、及び政策の効果を確認する機能)並びにSupporting機能(関係機関との調整及びアドボカシー機能)を強化するとともに、強化された機能が現場のCHS実施にフィードバックされることを意図するものである。

目標

上位目標

効果的なコミュニティ戦略(CHS)の普及が促進される。

プロジェクト目標

公衆衛生省の能力強化を通じて、CHS実施のための実証に基づく政策サイクルが強化される。

成果

  1. CHS運営のためのステークホルダー間の調整・協調・連携機能が強化される
  2. CHSのためのガイドライン・ツールが開発・改訂される
  3. CHSモニタリング・評価(M&E)のための枠組み・計画が策定・実施されるようになる
  4. CHSのための政策・ガイドライン・ツールの有効性がオペレーションズリサーチ(OR)を通じて検証され、その結果が政策レベルに共有・提起される

活動

1-1
CHS政策の実施を担うコミュニティヘルスサービス課(DCHS)の年次活動計画(AOP)のレビュー・作成を支援する
1-2
効果的な調整・協調・連携機能の強化を目指し、CHS関係機関調整委員会(ICC)のTORのレビュー・改定を行う
1-3
必要に応て技術作業部会(TWG)TORの見直し・改定・作成を行う
1-4
ガイドライン・ツールなどを策定するためのTWGミーティングを定期的に開く
1-5
CHS実施パートナーに対するCHS標準手順書(SOP)を作成する
1-6
州(地域)レベルのステークホルダーフォーラムの開催を支援する
1-7
経験・ベストプラクティス共有のための交流訪問やスタディツアーを実施する
1-8
ICCやその他フォーラムなどを通して政策に関するCHS関連情報の共有・発信を行う
1-9
エビデンスに基づいた政策・ガイドライン・ツールの見直し・改定を支援する
2-1
コミュニケーション戦略の策定支援を行う
2-2
コミュニケーション及びアドボカシーツールの作成支援を行う
2-3
レベル1の保健人材を対象にした研修マニュアルの修正及び標準化を行う
2-4
レベル1の保健人材を対象にした研修パッケージ策定支援を行う
3-1
M&E枠組み(指標、データ収集ツール、データ収集手法・手順及び全レベルでのM&E結果の活用手法)の作成支援を行う
3-2
M&E枠組みの実施計画の作成支援を行う
3-3
ORサイトの一部の地域でM&E枠組み(案)の予備テストを実施する
3-4
完成したM&E枠組みをORサイトで実施する
3-5
M&E枠組みを通して収集されたデータをとりまとめる
3-6
M&E実施の結果を各レベルのステークホルダーと共有する
4-1
コミュニティヘルスに関する体系的デスクレビューを実施する
4-2
CHSテクニカルアドバイザー委員会(TAC)及びその他関係者と定期的協議を実施する
4-3
体系的デスクレビュー及び分析結果に基づきORプロトコールを考案する
4-4
ORサイトにおいてベースライン調査及び現状調査を実施する
4-5
ORプロトコールに基づいて実証サイトにおけるCU設立を支援する
4-6
ORサイトにおいてエンドライン調査を実施する
4-7
OR結果を分析し、関係者と共有する

投入

日本側投入:

  1. 専門家派遣:チーフアドバイザー、コミュニティヘルス、コミュニケーション・アドボカシー、オペレーションズ・リサーチ、モニタリング・評価、コスト分析
  2. プロジェクト運営費用:研修、ステークホルダーフォーラム開催費、選定された実証サイトでの活動費
  3. 必要資機材の供与
  4. カウンターパートの本邦研修または第三国研修費

相手国側投入:

  1. カウンターパートの配置
  2. プロジェクトオフィスの提供
  3. プロジェクトオフィス及び活動サイトにおけるユーティリティコスト(電気、水など)
  4. カウンターパートの人件費の提供