メリア植林のプロモーションセミナー

2018年6月7日

2018年5月から6月

2018年5月10日にエンブ市内のホテル、5月16日にボイ市内のホテル、最後は6月7日にナイロビのケニア森林公社(KFS)本部にてメリア植林のプロモーションセミナーを開催しました。各回ともパイロットカウンティと周辺カウンティから40名前後が参加しました。最初の2回はメリア植林事業に関心が高い農民や政府職員を中心に、最後のセミナーは中央政府職員や研究者を対象にしたセミナーです。他にもメリア植林事業を実施している(または関心がある)民間企業、NGOスタッフがセミナーに参加しました。

セミナーの主な目的は、参加者にメリア植林への関心を高め、植林の実施方法や投資価値を理解してもらうことです。セミナーの資料として、CADEPのコンポーネント2のメンバー及びKEFRIと民間植林企業の技術者と協働で作成した「Guidelines to On-Farm Melia volkensii Growing in the Dryland Areas of Kenya」を配布し、その要点を説明しました。同ガイドラインは、これまで試行錯誤で実施してきたメリア植林事業者の強い要望に応え、コンポーネント2のメンバー等で情報収集や議論を重ねながら作成したものです。ガイドラインはメリアの種子と苗木の扱い方、育林手法、投資モデルなどメリア植林実務者向けの内容になっています。

セミナーではこのガイドラインの内容に加え、これまで「気候変動への適応のための乾燥地耐性育種プロジェクト」(2012年7月~2017年7月のJICA技術協力プロジェクト)で開発してきた改良メリアの説明、ケニアの木材産業の動向をKEFRI研究者が発表しました。セミナー参加者のアンケート結果(エンブ市内とボイ市内で実施した分のみ)によると、今回のセミナーは有意義だったと答えている人が数多く、そのうちの農民参加者の半数以上は次の雨季にメリア植林の実施を考えていると答えていました。またプロジェクトに対する要望として、更なる技術研修の実施、技術的及び財政的支援を求める声がいくつか挙がりました。プロジェクトは、これらの意見を踏まえながら民間企業とNGOと連携してメリア植林活動の更なる展開を行っていきます。

【画像】

Guidelines to On-Farm Melia volkensii Growing in the Dryland Areas of Kenya

【画像】

エンブ市内のPanasic Hotelにて、ケニアProject ManagerのNduati氏がセミナーの目的を説明。

【画像】

ボイ市内のVacani Resort HotelにてKFSのNjigoya氏がメリア植林事業の費用対効果について発表。

【画像】

ボイの会場内の様子

【画像】

ナイロビKFS本部のセミナーでKEFRIのKimondo氏がメリアの育林方法を発表。