第2回連携ワークショップ(Interaction Workshop)の開催

2019年11月27日

CADEPは独立性の高い5つのコンポーネントから構成されており、カウンターパートも大人数であり、多くの人が、全てのコンポーネントのことを十分把握しきれていない状況です。一方、皆が同じプロジェクト目標に向かって活動しているので、あるコンポで実施していることが別のコンポに活用できるような状況も十分に考えられます。そこで、関係者が一通りCADEP概要を理解しつつ連携を強化することが重要との認識のもと、2018年6月に「第1回連携ワークショップ」を開催しました(プロジェクトニュース2018.6.26)。この時の成果として「各コンポにおいてプロジェクト目標達成に向けてやるべきこと」「各コンポの連携強化に向けた行動提案」がとりまとめられるとともに、次回は半年後(2018年12月)に開催することも合意されました。

時は流れて2019年5月、プロジェクト運営会議(Project Management Unit Meeting)の場で専門家側から「ところで前回の連携ワークショップからそろそろ1年だが…」と切り出しました。カウンターパート側は是非やろうとの反応。実施は7月下旬、詳細を検討する担当者数名もその場で選出されました。後日の担当者会議で、参加者の日当・宿泊費は日本側が負担し、交通費は(バス代、ガソリン代、運転手経費も)ケニア側(KFS及びKEFRI)が用意することになりました。

そして本番。日本側、カウンターパート側計60数名が集合し、以下の行程で実施されました。車が相当な台数だったので、一部の人が途中ではぐれるなど小さなトラブルはありましたが、無事全行程終了しました。
・1日目;午前中にコンポ2の舞台であるエンブカウンティ(ナイロビから車で2時間半程度。参加者の多くは前泊)でFFS活動を視察、午後は農家植林を支援する民間企業のBetter Globe Forestryを訪問、KEFRIの中心的施設があるキツイまで移動して宿泊
・2日目;朝からKEFRI会議室にてワークショップ(各コンポから活動概要の発表、討論)夕方にコンポ4の舞台であるKEFRIのキツイ採種園視察、夜は全員集合の懇親会
・3日目;キツイから3時間移動して先進的な農林業経営を行うKituku Farmを視察、その後KEFRIのキブウェジ採種園を視察、昼食後解散

内容はカウンターパート側主体で決められましたが、第1回連携ワークショップがナイロビでの室内議論のみだったのに対して、今回はコンポ2及び4に係る現場視察が実施されたのは有益でした。また、2日目のワークショップで皆が全てのコンポーネントの発表を聴いて理解を深め、コンポネントマネージャー以外の参加者も積極的に発言し、全行程を通じて多くの人と交流できたのは大きな成果です。ただし、第1回連携ワークショップのようなグループ討議はなく、第1回連携ワークショップで完成させた「各コンポーネントにおいてプロジェクト目標達成に向けてやるべきこと」「各コンポの連携強化に向けた行動提案」を振り返る時間が設けられていませんでした。ケニア側の自主性を尊重することも大事ですが、ここだけは釘を刺すべきだったかもしれません。

今回のような取組は、準備段階での苦労が多い上にその効果が即座に目に見えるわけではありませんが、CADEPという包括的なプロジェクトを円滑に進めながら成果をあげていくためには、今回のように関係者が他のコンポについて学びつつ連携を深めることが重要であると改めて認識したところです。

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2日目のワークショップ

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メリア次代検定林(キブウェジ)にて

【画像】CADEP全員集合