NFMS構築に向けたREDD+ TWG会議の開催

2021年7月1日

2021年7月1日から2日

CADEP-SFMは、NFMS(注1)構築の最終化のため2021年7月1日から2日にケニア国REDD+(注2) TWG(注3)会議を開催して、関係機関との調整、合意形成を図りました。

REDD+は、途上国において森林減少・劣化の抑制や保全などの活動を行い、それにより温室効果ガス排出を削減、あるいは吸収量を増加すれば、その成果量に応じてクレジットや資金などの経済的インセンティブ(成果支払い)を得るという仕組みが特徴です(2015 松本(注4))。REDD+に取組み、成果支払いを受領する途上国は、(a)国家REDD+戦略(NRS)、(b)森林参照レベル(FRL)、(c)国家森林モニタリングシステム(NFMS)、(d)セーフガード情報システム(SIS)、の開発が求められます。

CADEP-SFMでは、上記の4つの要件のうちFRL設定(完了)とNFMS構築の支援を行ってきました。これまでNFMS構築においては、カウンターパート機関と協議を重ねてケニア国のREDD+の実施や持続的な森林管理のためのモニタリングの方法論を開発するとともに、モニタリグ実施等により得られたデータや情報を管理する方法を検討してきました。さらに、ケニア国での森林モニタリングの持続性の担保と、国際機関や他国への説明責務を果たすため、NFMS文書を取りまとめました。

CADEP-SFMでは、(c)NFMSの構築を完了させ、(b)FRL設定(完了)と併せて、他ドナーが支援する(a)NRSの策定、(d)SISの構築と連携を図り、ケニア国のREDD+準備に貢献します。

(注1)Forest Reference Level:参照レベル
(注2)Reducing Emissions from Deforestation and forest Degradation and the role of conservation, sustainable management of forests and enhancement of forest carbon stocks in developing countries:途上国における森林減少・森林劣化からの排出削減、および森林保全、持続可能な森林経営、森林炭素蓄積強化の役割
(注3)REDD+ Technical Working Group:REDD+技術作業グループ
(注4)REDDプラスの現状とこれから、松本光朗、海外の森林と林業No.92 (2015)

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会場の様子

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カウンターパート職員による説明