プロジェクト概要

プロジェクト名

中等理数科教育強化計画プロジェクト (SMASSE) フェーズ2

対象国名

ケニア

プロジェクトサイト

ケニア全域(71ディストリクトのうちフェーズ1対象の9ディストリクトを除く地域)。
プロジェクトオフィス(ケニア理科教員養成大学)、中央研修センター(アフリカ理数科・技術教育センター/Center for Mathematics, Sicencen and Technology Education in Africa:CEMASTEA)

署名日(実施合意)

2003年5月16日

協力期間

2003年7月1日から2008年6月30日

延長終了日

2008年12月31日

相手国機関名

(和)教育科学技術省・アフリカ理数科・技術教育センター(CEMASTEA)

日本側協力機関名

文部科学省、広島大学

背景

ケニア共和国の国家開発計画では2020年までに産業構造を工業化することを目標として掲げている。しかしながら、ケニアの初・中等教育における理数科教 育の実態は低迷しており、その改善が緊急の課題として取り上げられてきた。かかる状況下ケニア政府の要請を受け、日本政府は中等理数科現職教員研修を通じた理数科教育の改善を目標とする「中等理数科教育強化計画(SMASSE)」を9ディストリクトを対象として実施した(1998年7月〜2003年6月)。

この結果、現職教員研修システムが中央及び地方で構築され、その有効性及び持続発展性が終了時評価で確認されている。地方(ディストリクト)における研修についても、一部ケニア側の経費負担により実施されるなど経済的持続性も高いと判断された。また、非対象地域と比較した場合、教員研修による授業改善(ASEI/PDSI注)のインパクトが認められた。

プロジェクトの成果はケニア全国に広まり、ケニア中等学校校長会が2002年総会において、教育科学技術省に対して本研修を全理数科教員に対して実施するよう要望するまでに至った。他方、当該プロジェクトが実施する活動(ASEI/PDSI)は、理数科教育の低迷というケニアと同様の問題を抱えるアフリカ諸国へも普及されるべきであるという要望が高く、2001年にSMASSEプロジェクトを事務局として域内連携ネットワーク「SMASSE-WECSA」が設立された。

フェーズ1プロジェクトの成果を踏まえて、ケニア政府から日本政府に対してケニア国内における研修事業と域内ネットワークの強化を2つの核とする「中等理数科教育教科計画フェーズ2」に対する支援が要請された。基礎教育・理数科教育への支援及びアフリカ域内連携の推進というプロジェクトは、日本政府の援助方針に完全に合致しており、計画として実施妥当性も高いと判断されたので「中等理数科教育強化計画フェーズ2」を2003年7月から5年間実施することとした。

注)ASEI/PDSI(Activitiy,Student,Experiment,Improvisation/Plan,Do,See,Improve)本プロジェクトで導入した授業改造アプローチの理念を示すもの。教師中心ではなく生徒中心で、かつ生徒の到達度を確認するツールとしての実験・実習の実施及び教師の創意工夫の促進を目指す。ASEIアプローチに基づく授業の計画、実施、評価、改善というサイクルの実践を併せて啓発している。

目標

上位目標

ケニア国内
理数科科目についてのケニアの青少年の能力が向上する。
域内連携
SMASSE-WECSAメンバー国の中等教育レベルの理数科教育が強化される。

プロジェクト目標

ケニア国内
現職教員研修(INSET)によりケニアの中等教育レベルの理数科教育が強化される。
域内連携
SMASSE-WECSAメンバー国の教員養成機関及び中等学校でASEI/PDSI授業が実践される。

成果

ケニア国内

  • 中央研修センターにおいて、全国の理数科分野での研修指導員(教員)のための研修システムが強化さる。
  • 全国に教員研修システムが確立される。
  • リソースセンターとしての中央研修センター及び全国の地方研修センターの役割が強化される。

域内連携

  • SMASSE-WECSAメンバー国でASEI/PDSI授業を指導できる教員養成
  • 研修指導者が養成される。
  • 中央研修センターが、アフリカの中等理数科教育のリソースセンターとして整備されると同時に、連携ネットワークの事務局機能を果たす。

活動

ケニア国内

  • 理数科科目(物理、生物、化学、数学)の現職教員研修に関するカリキュラム開発、教材開発、地方研修指導員(ディストリクトトレーナー)の養成を行い、中央研修を実施すると同時に、モニタリング・評価を行う。
  • ケニア全ディストリクトにおいて、地方研修システムを構築し、地方研修を実施する。

域内連携

  • SAMSSE-WECSAメンバー国の研修指導者を対象とする研修のためのカリキュラム及び教材を開発し、研修を実施すると同時に、モニタリング・評価を行う。
  • メンバー国との合同ワークショップ開催、ニュースレター等の情報発信、国際会議の開催等を行う。
  • メンバー国の中等教育担当者に対し、理数科の教育・学習に関するASEI/PDSIアプローチの啓蒙・啓発活動を行う。

投入

日本側投入:

  • 専門家派遣
    • 長期(チーフアドバイザー、業務調整、アカデミックアドバイザー、数学教育、理科教育、教育評価)
    • 短期(教育評価、教員研修運営・管理、他)
  • 研修員受入
    • 本邦研修(理数科教育、教員研修運営・管理)
    • 在外研修(フィリピンにおける理数科教育、ケニアにおけるSMASSE-WECSAメンバー国対象集団研修)
  • 機材供与(地方研修センター資機材、専門図書、中央研修教材作成資機材、車輌等)
  • 現地業務費(プロジェクト活動に必要な経費、中央研修センター(CEMASTEA)改修工事)

相手国側投入:

  • カウンターパートの配置 61名(SMASSE National INSET スタッフ)他教育科学技術省、地方教育委員会等
  • 施設の提供(中央研修センターにおける研修・宿泊施設、新中央研修センター施設、地方研修センターの研修・宿泊施設)
  • 免税措置、交通・車輌提供、供与機材の維持管理費、他にかかるローカルコスト