杉山隆彦チーフアドバイザーが外務大臣表彰を受賞

2006年7月11日

国際協力機構(JICA)の専門家として長年にわたりアフリカの教育に貢献している杉山隆彦氏(現SMASSEチーフアドバイザー)が、「平成18年度外務大臣表彰」を受賞しました。外務大臣表彰は国際親善や国際協力で顕著な功績を納めた個人・ 団体に贈られるもので、今年度は38名、16団体が表彰されました。

☆ 焦らず、怒らず、諦めず 〜 平成18年度外務大臣表彰受賞の弁 〜

中等理数科教育強化計画フェーズ2 チーフアドバイザー 杉山 隆彦

このたび、かかる表彰を受けることになり、驚くと同時に些か恐縮しております。個人の努力で何か発明したとか発見したということであれば、個人の表彰ということが有っても不思議ではありません。どうもしっくりしないのは、確かに長 い間ODA事業に関わってきましたが、業績という面からは個人の力ではなく、関係者 (大使館、JICA、相手国政府、専門家、C/P等)との共同作業の結果であるということで、なんとなく落ち着かないということです。しかし、どこかで誰かが囁いてくれました。 貰える物は貰っておいて好いじゃないかと。と言うことで有難くお受けすることにしまし た。同時に、私と共にODA事業に関わって来られた方々と喜びを分かちたく思うと 同時に、その方々に感謝の意を表したく思います。

振り返れば、長いようで短い37年間で、最初1969年4月にJOCV(青年海外協力隊)隊員で赴任したタンザニアを振出しに、タンザニアとケニアで人生の大半を過ごしたことになります。この間、中等教育、技術教育及び高等教育にかかわり、ひたすら人造りに専念してきたのです。
しかし、これらの国の現状を見るとき、余りにも人造りの成果が見える部分が少なすぎるということを否定で来ません。

国際政治・経済環境の変化、援助環境の目まぐるしい変化、等アフリカを取り巻く環境は非常に急速に変動します。人造りの分野でも、60から70年代は技術教育と高等教育に支援の重点が置かれ、80年代後半から基礎教育にシフトし、現在再び技術教育や高等教育支援の重要性が再登場しております。この目まぐるしい変動に耐え得る人材の育成は容易にできることではなく、更に、アフリカの伝統文化をバックとするエトスが存在するのですから、アフリカ人が混乱するのは当然です。アフリカの近代化にはまだまだ時間を要ると思います。したがって、以前何処かで申したと思いますが、今しばらく、アフリカでは焦らず、怒らず、諦めずに人造りに専念することにします。
と書いて、気づいたのですが、もう私には余り時間がないことです。 そこで、お願いですが、私の後を継いでアフリカの人造りをしていただきたく思います。
そして、次の、更にまた次の外務大臣表彰を受賞される方々が出ることを期待します。
最後に、改めて、皆様のご厚情とご支援の賜物として、今回の受賞があることを肝に銘じ、感謝申し上げると共に、残りの時間を更なるアフリカの人造りに精進しますのでよろしくお願い申し上げます。
本当に有難うございました。
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「平成18年度外務大臣表彰」はJICAホームページ ニュースリリースでも紹介されています。

http://www.jica.go.jp/press/2006/060711.html