ラオスは、1975年の建国以来、一部の法律を除き、事実上、政令や通達等の行政命令によって統治されていましたが、1980年代半ばより「新経済メカニズム」が導入され、「法の支配」に基づく市場経済化の進展を目指して法制度整備が進められました。1991年には憲法が制定され、その後、海外の支援を得ながら各種法律を制定し、2009年現在では約80の法律が制定されています。
しかし、市場経済化のための法整備は未だ不十分であり、現存する法律であっても、法律間で整合性が取れていません。また、法律立案者がラオスの全体的な法体系を理解しておらず、裁判所や検察院などの執行機関・行政機関の職員も、自国の法…