観光振興コンポーネント プロジェクト概要

相手国機関名

(和)ラオス情報文化観光省

1.プロジェクトの背景

本コンポーネントは、LPPにおいて対象とすることになった3分野のうち、観光振興を対象とするものです。

観光は、ラオスにおいて最も将来性のある産業であり、ASEAN統合ロードマップの一つであるASEAN Economic Community(AEC)ブループリントにおいて、域内経済活性化のための優先分野の一つとして、ASEAN全体で観光振興の強化を行うこととなっています。加えて、ラオス政府は、他の国からの観光客が増えることと、各種の活動を通して多くのラオス国民に観光振興に関心を持ってもらうために”Visit Laos Year 2012”を開催することを決定しました。

このような事情からラオス国家観光庁(LNTA)は、Visit Laos Year2012を含む観光プロモーションとラオスの自然、文化、歴史、民俗にまつわる観光資源を適切かつ持続的に活用した観光プロダクト開発により、送客国でのラオス観光についての報道や宣伝が増えること、パイロット県において中央と地方の連携により、地域住民に裨益する観光開発が促進されることを期待してJICAに技術支援が要請されました。

2.プロジェクト(本コンポーネント)の対象地域

本コンポーネントは、カムアン、サバナケット、チャンパサックの3ヵ所を対象として実施されています。

3.協力の枠組み

本コンポーネントは、2010年8月13日に締結された協議議事録(M/M)および2010年9月15日に締結された討議議事録(R/D)基づいて実施されるLPPの下で合意された以下の内容により実施されます。

(1)協力の目標(アウトカム)

プロジェクト目標:協力終了時の達成目標

官民連携と中央と地方の連携により、ラオスの自然、文化、歴史、民俗にまつわる観光資源を適切かつ持続的に活用した観光振興体制が確立される。

成果:

  1. 官民の連携により、Visit Laos Year 2012の実施を含め、ラオスの観光資源を適切かつ持続的に活用した観光プロダクトについての観光マーケティング・プロモーション活動が効果的に実施される。
  2. パイロット県において、中央と地方の連携により、ラオスの観光資源を適切かつ持続的に活用し、地域住民に裨益する観光開発が促進される。
  3. 中央と地方の連携によるラオスの観光資源を適切かつ持続的に活用した観光振興のための活動が他地域にも普及される。

活動:

1-1.
ラオスの観光関連組織体制および観光産業促進に係る情報を整理し、補足調査(注1)を行う。
1-2.
観光庁を中心とした観光関連組織間のネットワークを強化する。
1-3.
Visit Laos Year 2012のために組織される官民両セクターから成る「観光振興小委員会」の運営を支援する。
1-4.
ラオスの観光資源を適切かつ持続的に活用した観光プロダクト(ツアー、トレッキング、民芸品等を含む)に係る情報を整理し、送客国の旅行企画者と潜在的観光客に役立つデータベースを構築する。
1-5.
ASEAN諸国の経験・知見を活用し、観光振興小委員会を対象とした観光マーケティング・プロモーションに係る情報共有および能力強化を行う。
1-6.
観光振興小委員会によるVisit Laos Year 2012のための観光マーケティング・プロモーション戦略およびアクションプランの作成を支援する。
1-7.
観光宣伝ツール(観光庁ウェブサイト、広報映像、ロゴ、キャラクター、観光案内所展示等)を改善、作成する。
1-8.
国内におけるVisit Laos Year 2012の促進イベントの開催を技術面で支援する。
1-9.
主要な送客市場やASEAN諸国における観光イベントに出展・参加する。
1-10.
観光開発戦略・アクションプラン2016〜2020へ盛り込むため、観光マーケティング・プロモーションについての提言をとりまとめる。
2-1.
パイロット県を選定する(注2)。
2-2.
パイロット県における観光開発の現状調査を実施する。
2-3.
パイロット県観光局を対象とした観光マーケティング・プロモーションに係る研修を実施する。
2-4.
パイロット県における観光情報を整備する(注3)。
2-5
コミュニティ・ベース観光開発の指針、報告書フォーム、モニタリング・ツールを作成する。
2-6.
パイロット県において、観光振興についての啓発活動を実施する。
2-7.
パイロット県において、観光振興のポテンシャルがあり、自発的な村ないし村クラスターを対象とし、コミュニティ・ベース観光開発に係る研修を実施する(注4)。
2-8.
作成した指針に基づき、パイロット県において、の観光資源を適切かつ持続的に活用したコミュニティ・ベースの観光開発を実施する。
3-1.
成果1および成果2を通じて得られた、ラオスの観光資源を適切かつ持続的な活用した観光振興のための提言をまとめる(注5)。
3-2.
他の地域・県への普及を目的としたセミナーを開催する。

(注1)補足調査としては、送客国における市場調査、観光客満足度調査等が含まれる。

(注2)アセアン統合への貢献を考慮しつつ、サバナケット、カムアン、チャンパサック、サラワンの中から3県程度のパイロット県を選ぶ。

(注3)観光情報の整備は、費用面の持続性を考慮して行う(LNTAウェブサイトの活用、民間スポンサーの活用等)。

(注4)対象の村々は、近接する観光サイトへ商品やサービスを提供する村も含めることができる(サプライ・チェーン)。

(注5)提言とセミナーは、プロジェクトの中間と最終フェーズで行う。

投入:

〈ラオス〉

  1. 要員
    • プロジェクト・ダイレクター:観光庁観光マーケティング・プロモーション局長
    • プロマネ1:観光プロモーション部長
    • プロマネ2:エコツーズム部長
    • カウンターパート
      • 観光プロモーション副部長
      • 観光マーケティング副部長
      • エコツーリズム副部長
    • プロジェクト実施ユニット(PIU)マネージャー
      • パイロット県観光局長
    • 事務スタッフ
      • 観光庁観光マーケティング・プロモーション局(1名)
      • 観光庁計画・協力局(1名)
      • パイロット県観光局(1名)
    • その他必要なスタッフ
  2. 施設
    • 観光庁における専門家事務室
    • パイロット県における専門家事務室
    • ユーティリティ:電気、上下水、電話等
    • データ及び情報
  3. 制作したプロモーション・ツールおよび材料の放映および広告料
  4. 国内イベントの開催および海外の観光博への参加費用
  5. 運営コストの一部

〈日本〉

  1. 要員
    • 観光開発専門家
    • 観光マーケティング・プロモーション専門家
    • ウェブ・マーケティング専門家
  2. 研修
    • 本邦カウンターパート研修
    • ASEAN域内技術研修
  3. 機材供与
    • 機材、資機材、材料
  4. 運営コストの一部

〈ASEANから期待される投入〉

  1. 要員
    • 観光マーケティング・プロモーション専門家(タイ、マレーシア等:3〜4人月:2011年3〜4月、2011年9〜10月、2012年3〜4月)
    • コミュニティ・ベース観光開発専門家(タイ、マレーシア等:4〜6人月:2011年6〜7月、2011年11〜12月、2013年1〜2月、2014年1〜2月)
    • 英語ボランティア(マレーシア、シンガポール等:8〜10人月:2011年11〜12月、2012年9〜10月、2013年9〜10月、2014年9〜10月)
  2. 共同プロモーション活動
    • ASEANおよびGMSをひとつのデスティネーションとして宣伝するイベント
    • ASEAN諸国での観光博
  3. 研修
    • ASEAN諸国でのカウンターパート研修(JICAと費用を分担:各回10人を対象とし2週間×4回、2011年4〜5月、2012年4〜5月、2013年4〜5月、2014年4〜5月)