ラオスでは、農業(稲作)が基幹産業であることから、国が灌漑施設の基幹施設(取水施設、ポンプ施設、幹線水路等)を造成・維持管理し、灌漑面積の拡大により農業生産の拡大に努めてきました。
一方、1990年代に入ると国の財政状況の悪化に伴い、国がこれまで造成した灌漑施設の維持管理を農家組織へ委譲・移管する灌漑管理の移転(Irrigation Management Transfer : 略して「IMT」)政策が実施されました。
しかしながら、IMT政策の実施にあたり灌漑施設の維持管理に関する知識や技術が農民及び農家組織へ適切に移転されなかったことから灌漑施設の適切…