南部1県で母子保健分野の改善活動ミーティングが開始

2017年6月2日

プロジェクトでは周産期ケアや看護サービスといった病院で提供されるサービスの改善活動がラオスの病院スタッフによって行われるのを支援しています。今回、母子保健サービスの改善活動を話し合うミーティングがセコン県で開催されました(2017年5月)。
このミーティングでは、セコン県の保健行政を担う県保健局と医療サービスを担うセコン県病院、セコン県保健局が所管する郡病院の病院関係者が一同に介しました。セコン県の産科ケアを担う病院関係者と保健行政関係者が産科ケアのどこを改善しなければならないのか、どのように改善していくかを話し合うものでした。

産科ケアの改善すべき点を明らかにするために、
1)各病院施設で提供されるべき周産期医療サービスと今提供できている医療サービスとを比較して、産科ケアの質の問題をサービス対応リストと問題リストの形で表現しました。その改善に向けた行動計画も作成しました。
2)産科ケアの標準手順書(SOP)の合意とその具体的な使用法も話し合いました。
3)ラオスでは比較的問題をおおっぴらに議論しないと思われていたのですが、予想に反してラオスでもお母さんが亡くなったときには、どうして亡くなったのか、そしてどう再発を防止したらよいのかが話し合われました。中でも、郡病院から県病院に妊婦を搬送する際の問題点が指摘され、搬送手順書が作成されました。手順書はつくるだけでは意味がありません。今後は、作られた手順書の通りに実際のサービスが提供されるか引き続き提供されるサービスの現状を把握し、協議を重ねていく予定です。

県の関係者と郡の関係者が一堂に会する機会はこれまでなかったこともあり、ミーティングでは非常に活発な議論が行われました。このミーティングの結果を受けて、セコン県病院では、産科ケアの標準手順書を産科病棟に掲示し、その遵守に日々努めています。

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母子保健改善会議参加者一同(セコン県)

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改善会議場(アタプー県)

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アクションプラン作成(アタプー県)

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県&郡によるアクションプランの発表・協議(セコン県)

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セコン病院 標準手順書