プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)ビエンチャンバス公社能力改善プロジェクトフェーズ2
(英)The Project to enhance the Capacity of Vientiane Capital Bus Enterprise(Phase II)

対象国名

ラオス

署名日(実施合意)

2016年3月11日

プロジェクトサイト/対象地域名

首都ビエンチャン

協力期間

2016年8月15日〜2019年8月14日

相手国機関名

VCSBE:国際バス・都市間バス・首都ビエンチャン内バスの運行及び管理、関連施設管理運営業務を担当する。
DPWT/VC:首都ビエンチャン行政全般に係る業務を遂行する。
DOT/MPWT:バス交通優遇政策や公共交通にかかる政策全般の立案、バス運行、道路交通に関連する許認可権限。

背景

ラオスの首都ビエンチャンでは、年々進む都市化と人口の増加、経済活動も活発化する中で、乗用車、バイクなどの利用が著しく、車両登録台数は、2005年から2015年にかけて20万台から70万台と急増しています。こうしたプライベートの交通手段の増加により、朝と夕方のピーク時を中心に大規模な交通渋滞が発生しています。
ビエンチャンにおける公共バス運行は、100%国営のビエンチャンバス公社によって担われています。バス公社は耐用年数・走行可能距離を大幅に超過したバスを修理、維持管理しながら運行していますが、車両老朽化に伴う走行可能バス台数の減少やサービスの質の低さからバス利用者数は減少傾向にあり、2002年に760万人であった乗客数は2009年には285万人にまで減少してしまいました。バスサービスを向上させ、公共バス利用者数を回復させるためには、バス運行本数回復及びバス公社運営能力改善によるバス利用に係る信頼性向上が必要不可欠になっています。
これまで我が国は、無償資金協力「首都ビエンチャン市公共バス交通改善計画」(2011〜2012)により大型バスの供与を行うとともに、技術協力プロジェクト「ビエンチャンバス公社能力改善プロジェクト」(2012〜2015)により、バスサービス改善に取り組んできました。これらによりバス公社のバスサービスは改善傾向にあります。しかし、限定的なバス路線、低いバスサービス水準等により、過去の乗客数ピーク時(2002年)までの増加には遠く及んでいません。また、バス公社の経営改善に向けて、ICT定期券や財務会計の導入等に取り組み、中期経営・投資計画が策定されたものの、財務体質の改善までには至っていません。
したがって、バス運行のサービス水準の向上、財務改善を含むバス公社運営体制の強化、プライベートの交通手段から、公共交通機関利用へのシフトを促進する交通管理政策等を通して、公共バス交通の利用促進を図ることが必要とされています。
その実現のため、本プロジェクトが実施されることとなりました。
本プロジェクトではフェーズ1同様、公共バスサービスに関する公共交通政策の改善等に取り組むこととなるため、バス公社を管轄し、首都ビエンチャン行政全般に係る業務を行う首都ビエンチャン公共事業運輸局、バス交通優遇政策や公共交通に係る政策全般の立案を担当する公共事業運輸省運輸局の対応能力を同時に強化する必要があります。したがって、本プロジェクトは、バス公社、首都ビエンチャン公共事業運輸局及び公共事業運輸省運輸局をカウンターパートとして各活動に取り組んでいます。

目標

上位目標

首都ビエンチャンにおける公共交通へのモーダルシフトが促進される

プロジェクト目標

首都ビエンチャンにおける公共バスの利用が促進される

成果

成果1:バス公社の運営体制が強化される
成果2:バス公社の運行サービスが改善される
成果3:公共バス交通に関する必要な公共交通政策が改善される

活動

成果1関連活動

1-1. バス公社の財務状況を改善する
1-1-1. 管理会計にかかる研修を実施する
1-1-2. 中期経営・投資計画をレビュー及び改善する
1-1-3. バス定期券の販売を促進する
1-1-4. 管理会計にかかるマニュアルを策定する
1-1-5. 運行料金以外の固定収入拡充の検討を行う
1-1-6. 運転手給与の評価制度を改訂する
1-1-7. ラオス側自己負担で老朽化したバスを調達する

1-2. バス運行体制を強化する
1-2-1. バス運行体制にかかるワーキンググループを設立する
1-2-2. バス公社におけるICT利活用計画を策定する
1-2-3. バス公社におけるICT利活用計画を実施する

成果2関連活動

2-1. バス運行ダイヤを改正する
2-1-1. バス運行ダイヤにかかるニーズ調査を実施する
2-1-2. バス運行最適化のための運行状況をデータ化する
2-1-3. バス運転手の就労制度を、バス運行総時間の延長を踏まえて修正する
2-1-4. バス運行ダイヤを再編成する

2-2. バス運行の信頼性を向上する
2-2-1. バス運行にかかるニーズ調査を実施する
2-2-2. 安全で円滑なバス運行にかかる活動を実施する
2-2-3. 安全で円滑なバス運行のためのCBS/TBSの運行管理体制を改善する

2-3. バス路線網を再編成する
2-3-1. バス路線にかかるニーズ調査を実施する
2-3-2. ビエンチャン市の開発計画をレビューする
2-3-3. 運行状況やニーズを基にバス路線、バス停場所を再考する
2-3-4. 新しいバス路線網を策定する

2-4. バス関連情報を提供する
2-4-1. バスサービス情報にかかるニーズ調査を実施する
2-4-2. バス利用を促進するための広報計画を策定する
2-4-3. 広報資料を準備する
2-4-4. 広報活動を実施する
2-4-5. バス運行情報の提供を改善する

2-5. バス運賃制度を多様化する。
2-5-1. バス運賃制度の多様化にかかるニーズ調査を実施する
2-5-2. 既存のバス運賃制度を再考する
2-5-3. ICT定期券の活用方法を検討する
2-5-4. 企画乗車券の計画を策定し、販売する
2-5-5. 新しいバス運賃制度を策定する

成果3関連活動

3-1. バス公社に対する補助金・免税手続きを加速する
3-1-1. 補助金・免税にかかる状況を追跡する
3-1-2. 補助金・免税にかかるワーキンググループを設立する
3-1-3. バス公社に対する補助金・免税導入計画を改善する
3-1-4. 補助金・免税導入を加速化するために必要な活動を実施する

3-2. 公共バス交通優遇施策を実施する
3-2-1. 首都ビエンチャンの公共交通政策及び活動を把握し分析する
3-2-2. 交通需要マネジメント等公共交通政策にかかる計画案を策定する
3-2-3. 交通需要マネジメント等公共交通政策にかかるワーキンググループを設立する
3-2-4. 交通需要マネジメント等公共交通政策にかかるワークショップを実施する
3-2-5. モビリティ・マネジメント活動を実施する
3-2-6. パラトランジットと公共バスの役割分担を検討・構築する
3-2-7. 公共バス交通優遇施策の社会実験を行う(車両規制、駐車場規制、バス専用レーン等)
3-2-8. 公共バス交通優遇政策計画を策定し、方策促進に必要な活動を実施する

投入

日本側投入

1.専門家(合計80M/M程度を想定)
総括/公共交通政策1
副総括/公共交通政策2
企業経営/財務
バス運行サービス
バス運行施設
ICT
広報(バス情報)
交通需要管理
モニタリング&評価
バス事業アドバイザリーグループ

2.研修

3.供与機材
バス運行管理のためのICTシステム

相手国側投入

1.カウンターパートの配置
プロジェクトダイレクター(DOT/MPWT局長)
副プロジェクトダイレクター(DPWT/VC局長)
プロジェクトマネージャー(VCSBE総裁)
DOT/MPWT、DPWT/VC、VCSBE関連部局職員

2.プロジェクト事務所(机、椅子、インターネット回線)

3.運営・維持管理費

4.プロジェクト関連資料・情報