営農・農業技術分野の近況

2018年3月27日

乾季の灌漑による栽培が11~12月に始まり、灌漑をしている農家は、稲作あるいは野菜作で忙しい日々を送ってきました。当地の乾季作は12月に苗代で苗作り、1か月後くらいに田植え、4月に稲刈り、とういうのが通常で、営農・農業技術担当のカウンターパートや日本人専門家もこれに合わせて活動を行ってきました。
プロジェクト対象地区のひとつ、チャンポン郡ポントーン・ドンニェン地区では、昨年12月から稲の展示圃を設置しています。展示圃により、近隣の農家が、健全な苗作り、適切な栽植密度、効果の高い施肥量と施肥時期などの選択によって増収を目指すようになることが狙いです。また担当の郡普及員の能力強化も兼ねており、普及員が自信を持って農家に教えられることを目標として、田植えや施肥などの実際の農作業を専門家の支援のもとに行っています。
1月から2月は低温と強風、その後はニカメイガの被害が広がり、防除対策として深水‐浅水灌漑や、ニームなどから作った発酵液の散布などを行いました。また、周辺農家や、同じチャンポン郡内のゲンコックヌア地区の水田被害調査を行うことで対策実施の参考としました。
営農・農業技術分野における郡の普及員の能力強化は、研修を主体に行っています。これまでに施肥時期と施肥量の計算方法、稲種子の生産、稲の病害虫とその対策についてそれぞれ研修が行われ、県農林局のカウンターパートや日本人専門家が講師を務めてきました。研修後は、農家向けの研修が開催され、郡普及員が学んだ内容を農家に教えていくことで、最終的に農家の能力向上が図られるよう力を入れています。

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農家研修:施肥方法、施肥量計算

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展示圃の除草を見に来た小さなお客さん

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木の下での農家研修

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郡の普及員への病害虫研修