プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)公共投資プログラム運営監理強化プロジェクト フェーズ2
(英)Project for Enhancing Capacity in PIP Management

対象国名

ラオス

プロジェクトサイト

ビエンチャン

署名日(実施合意)

2008年2月16日

協力期間

2008年3月27日から2011年8月31日

相手国機関名

計画投資省

背景

ラオス国の開発事業計画は公共投資プログラム(Public Investment Program: PIP)と呼ばれ、計画投資省(Ministry of Planning and Investment: MPI)がPIP全般に責任と権限を有する機関として位置づけられている。MPIは新規PIP事業採択時の審査に関する助言を与え、各分野における事業の妥当性について検証するとともに、定期的なモニタリングと評価の実施も求められている。しかしながら、MPI及びMPIの下部機関である県計画投資局(Department of Planning and Investment: DPI)や郡の計画課の事業管理能力が不足しているため、ラオスの独自歳入で実施されるPIP全体が効果的に行われず国家社会経済開発計画などの上位計画の目標達成に対する貢献度も不明確であり、計画と実施の間に大きな乖離が生じるなどの問題が発生している。

このような状況の下、2003年にラオス国政府は我が国政府に対し、「公共投資プログラムの運営管理能力向上プロジェクト(PCAP)」を要請した。この要請に基づき、JICAは2004年11月から3ヵ年に渡る協力を実施した。PCAPでは、「ラオス政府主導の公共投資事業が適切に審査、モニタリング、評価される」ことを目標に、プログラムマニュアル、プロジェクトマニュアル、プロジェクト審査ツールを開発し、モニター県3県(ウドムサイ(ODX)、カムムアン(KHM)、サラワン(SLV))とモニター省庁(農林省)への技術移転・普及を図るとともに、MPI(当時、Committee for Planning and Investment: CPI)・DPIにおける能力開発モデルを策定した。技術移転・普及に関しては、ラオス国の予算策定プロセスにあわせて、プロジェクト審査ツールを用いてのOJTを実施し、モニター組織に対しては着実に技術の定着が進んでいる。

PCAPは2007年10月に終了予定であったが、ラオス国政府はPCAPで開発した技術のさらなる向上・定着や全国及び全省庁への展開のため、我が国に対し引き続き支援をするよう要請した。これに対し我が国は、協力の効果の発展のためにも支援継続の必要性を認め、2007年度以降も引き続き支援することを決定し、2007年9月から10月にかけて事前評価調査を実施し、ラオス側との協議を経て、協力内容・範囲、協力方法、投入規模等の基本的な計画の策定、PDM(案)、PO(案)を作成した。

目標

上位目標:

中央省庁及び各県のセクター部局が、予算計画と各セクタープログラムに合致した形でPIPプロジェクトを実施する。

プロジェクト目標:

計画投資省(MPI)と県の計画投資局(DPI)が、本プロジェクトで普及・改善された手法に従って、PIPプロジェクトを審査し、ラオス政府が設定するPIP予算上限の枠内でPIPの全体計画を編成するとともに、それらをモニタリングし、評価する。

成果

  1. 全県のDPI職員と全中央省庁の計画担当部局職員が先行プロジェクトで開発したPIPプロジェクトの運営監理の知識と技術を習得する。
  2. PIP運営監理手法に、予算・財務管理手法が導入され制度化される。
  3. PIP運営監理の法的枠組みが整備される。
  4. CPI職員、全県のDPI職員と中央省庁計画担当部局職員がPIPの運営監理につき知識と技術を向上させる。

活動

1-1.
全国展開のために初年度4-5県及び2-3省庁、翌年度9-10県及び残りの全ての省庁を選定
1-2.
研修内容及び教材をCPIと開発
1-3.
PIP運営監理研修を支援
1-4.
OJTを支援
1-5.
審査・評価したPIP事業のメタ評価を支援
1-6.
(1)中止・中断事業、(2)維持管理が適切でない事業、(3)利用されていない事業、(4)事業実施契約者が突然変わっている事業、などの基本情報を調査
1-7.
1-4及び1-5の結果に基づき、CPIとマニュアル(ML)やハンドブック(HB)を改訂
1-8.
1-6に挙げられた指標のモニタリング
2-1.
歳入見積もり、予算上限設定、予算執行手順を調査し、PIP事業のバランス・シートをレビュー
2-2.
ODX、KHM、SLVで、予算策定手順に合わせてPIP予算計画・実施・運営の流れを検証
2-3.
MLを財務・予算監理につき改善し、PIP予算計画・執行・運営のHBを開発
2-4.
2-3の成果を関係機関に配布
2-5.
研修内容及び教材を開発
2-6.
全県・省庁での研修を支援
2-7.
全県・省庁でのOJTを支援
2-8.
PIP事業に関するバランス・シートをモニタリング
2-9.
2-6及び2-7の結果に基づき、MLやHBを改訂
3-1.
PIP運営監理法案策定のための会議を開催
3-2.
関連する法律及び関連法規を調査し、近隣諸国や日本の例を研究
3-3.
PIP運営監理法及び関連法規を起案
3-4.
起案した法令及び関連法規を関連政府組織と協議
3-5.
3-4の結果をもとに法令・法規を改訂し、国会に提出
3-6.
ML及びHBをラオス政府の標準とする政・省令の発出
4-1.
ODA-C/Pファンド、郡PIP、プログラムの運営監理に関する手順を調査分析
4-2.
ODX、KHM、SLVで予算策定手順に合わせ、ODA-C/Pファンド、郡PIP、プログラムの運営監理の状況を検証
4-3.
開発したMLをODA-C/Pファンド、郡PIP、プログラムの運営監理について改善し、HBを開発
4-4.
4-3の成果を関係機関に配布
4-5.
研修及び教材を開発(2-5と同時)
4-6.
全県・省庁で研修を実施(2-6と同時)
4-7.
全県・省庁でOJTを実施(2-7と同時)
4-8.
PIP事業に対するメタ評価を実施し、プログラムの指標をモニタリング
4-9.
4-6及び4-7の結果に基づき、MLやHBの改訂を支援(2-9と同時)

投入

日本側投入:

  • 【専門家】
    チーフアドバイザー/プログラム運営、公共財政管理/歳入・予算計画、公会計/予算執行、メタ評価、研修開発・運営監理(75.34MM)、業務調整員
  • 【その他人員】
    ローカル・コンサルタント(ラオス人)、秘書/事務職員、運転手 (ラオス人)
  • 【研修員受け入れ】
    短期第三国研修 (1年に3人)
  • 【供与機材】
    事務所備品、機材等

相手国側投入:

  • 【カウンターパート】
    プロジェクト・ディレクター、プロジェクト・マネージャー3人、コア・カウンターパート・メンバー
  • 【施設】
    プロジェクト・オフィス、ミーティングルーム、研修室
  • 【ローカル・コスト】
    職員給与、オフィスの光熱費他事務経費、2010/11年度及び2011/12年度予算編成に向けた研修の費用負担、その他必要経費