2014年10月の活動

2014年10月31日

1. 今月の主な活動と今後の予定

1.1 研修の実施

9月から今シーズンの植林研修が開始されました。今シーズンも2013年度と同様に、5コミューン内の全ての世帯(約2万世帯)に対して植林研修への招待状を配布しました。今シーズンはこの招待状をクーポン券として用い、植林研修に参加した人に対してクーポン券と交換で100個の苗用ポットとユーカリの種子を配布しています。
2014年4月から活動を開始した2コミューン(アンディラナトビ、ラノマインティ)において、ローカルトレーナー(注1)の選考作業が一通り終了し、改良かまど研修と植林研修が本格的に始まりました。
2012年から活動を開始した3コミューンにおいては、エリアマネージャー(注2)による住民のフォローアップ活動を通して、改良かまどが多くの住民に作成されたり、販売されていることが分かりました。

2014年9月までに実施された研修の実績は、表1の通りです。

表1:研修実績表(2014年9月現在)
研修名 研修実績数
2014年4月〜
2014年9月
研修実績数
2014年9月
新規
2コミューンでの研修実績数
2014年9月
研修参加者数
2014年4月〜
2014年9月
男性 女性 合計
改良カマド研修(ToT) 73 7 7 204 210 414
改良カマド研修 560 137 39 4,108 6,362 10,470
ライチ研修 取り木処理(ToT) 60 1 - 143 127 270
ライチ研修 取り木処理 154 27 - 1,376 1,208 2,584
ライチ研修 ポット移植(ToT) 6 2 - 13 4 17
ライチ研修 ポット移植 9 5 - 89 90 179
ライチ研修 定植(ToT) 18 4 - 38 38 76
ライチ研修 定植 116 31 - 3,750 2,338 6,088
植林(ToT) 37 36 14 135 92 227
植林 1 1 - 7 4 11
合計 1,034 251 60 9,863 10,473 20,336

(注1)ローカルトレーナー=村レベルで研修実施とモニタリングを担う。
(注2)エリアマネージャー=コミューン(市)レベルでのプロジェクト管理を担当。主に担当地域の研修運営や、住民活動のモニタリングをローカルトレーナーと協働して行う。

1.2 水利組合との活動

中央高地コメ生産性向上プロジェクト(PAPRiz)と活動している水利組合のメンバーより、植林活動とラバカ対策の研修を受けたいとの希望が、我々のプロジェクト(PRODAIRE)に対して上げられました。PAPRizの専門家とともに、PRODAIREのシニアコンサルタントが水利組合の会合に参加し、水利組合のメンバーが希望する研修日と研修場所を決めてもらうように依頼をしました。PRODAIREは水利組合からの連絡を待って、研修開催場所の近くに住むローカルトレーナーを派遣する予定です。

1.3 プレスツアーの実施支援

JICAマダガスカル事務所の主催のもと、10月21日〜23日の日程で、現地報道機関に対するプレスツアーが実施されました。当プロジェクトの概要説明の後、プレスツアー参加者はアンパシケリコミューンの養殖池、植林地、ライチ親木に続き、ムララノククロムコミューンの改良カマド研修、アンドレバケリスッドコミューンで研修が実施されたラバカといったプロジェクト活動の現場を訪問しました。また、住民、現地カウンターパート、プロジェクトのシニアコンサルタント、日本人専門家がインタビューを受け、その内容が新聞をはじめとする種々のメディアで公開されました。これにより、当プロジェクトについて、より多くの人びとに広報される効果が期待できます。

1.4 PAPRiz および生活改善プロジェクトとの連携・アプローチの確認

10月25日に、PAPRizおよび生活改善プロジェクトとの連携を目指すミーティングがもたれました。PAPRizとの連携の一環として、既述の水利組合への植林研修やラバカ研修のほかに、PRODAIREのローカルトレーナーを使い、PAPRizの研修情報をアロチャ・マンゴロ県の住民へ伝達することとなりました。また、生活改善プロジェクトでは、DRDRのCDRが普及の中心となって研修を行っていますが、フクタンレベルでの情報共有しか行われていません。そのため、社会の隅々まで情報が行き届き、研修の機会が均等に提供されているとは言えない現状です。そこにPRRIEのアプローチを導入することにより、より多くの人びとに情報を届けることが可能となるでしょう。
将来的な連携を目指し、両プロジェクトと異なるPRODAIREのアプローチとの整合性について、今後検討を進めていきます。

2. 2014年11月の専門家の離着任予定

11月5日 野田専門家離任

3. 活動写真集

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ライチ生産研修を通じて、各世帯に1本ずつ配布されるライチ苗の運搬の様子。トラクターの荷台に積み込み、苗畑から各村に輸送します。

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ローカルトレーナーから配布されたクーポンと引き換えに、研修参加世帯に1本のライチ苗木が配布されます。

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改良かまど研修の実施風景(1)

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改良かまど研修の実施風景(2)

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プレスツアーで訪ねたラバカと、記者の質問に答えるリソースパーソンのラソン氏。

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中央高地コメ生産性向上プロジェクト(PAPRiz)との連携に向けた会議の様子。