みんなの学校(TAFITA)2017年11月の活動

2018年2月1日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(学校運営委員会活性化モデル)に関する活動

1)学校運営委員会(FEFFI)設立研修

新規対象7郡教育省事務所の最後の設立研修が、9日に2郡の郡教育省事務所(首都アンタナナリボ及びAtsimondrano)合同で開催されました。アンタナナリボでは、過去に横領問題などが数校で起こっているため、郡教育省事務所長とプロジェクト側で話し合い、県教育省事務所、郡教育省事務所、プロジェクトが連携・分担して、設立総会に参加・モニタリングしていくことが決定しました。

2)FEFFI設立総会モニタリング

最も農村部に位置するAnjozorobeで2校、また横領などの問題が起きている首都アンタナナリボで2校に対して、FEFFI設立総会モニタリングを行いました。新規対象の7学区教育事務所では、昨年の9月頃にFEFFIが既に設立されているため、最初の住民啓発総会で住民投票(レフェランダム)を行い、FEFFIが民主的に設立されたと参加者が判断した場合には、新たに選挙は行わないとしていました。視察した学校では、レフェランダムも問題なく行われている様子が伺われました。

3)学校活動計画(PEC)及びFEFFI連合の民主的設立に係るFEFFIメンバー研修

今月は、4つの郡教育省事務所でPEC・連合研修が実施されました。同研修は昨年からの研修講師(アナラマンガ県教育局の行政官とアバラジャン郡教育省事務所行政官)及び今年からの研修講師(新規対象郡教育省事務所行政官)によって実施されています。また、Ambohidratrimo及びAnjozorobeを任地とする協力隊員もPEC研修に参加しました。

4)新式テスト(算数・読み書き)に関する校長研修(アバラジャン)

昨年、アバラジャン郡教育省事務所の172校では、算数テストのみ実施を行いましたが、今年は算数テストに加えて読み書きテストを行うこととしました。また両方のテストに関して、インドのPratham(NGO)の手法を活用することとしたため、去年の対象校4校の校長に対して、7日に新式テスト研修を実施しました。

5)県レベルモニタリング会合

10日、今学年度最初となる県レベルモニタリング会合が開催され、PECチーム1名、県教育省事務所長、郡教育省事務所長8名、郡教育省事務所FEFFI担当官8名、地区教育省事務所(ZAP)長代表8名が参加しました。会議では、特に新規7郡教育省事務所のFEFFI担当官から、FEFFIの設置状況、問題点とグッドプラクティスが共有されました。

(2)応用モデルに関する活動

1)質のミニマムパッケージ(読み書き活動)

ペストの流行が落ち着き、新規対象28校(9月研修実施)の2462名に対する読み書き活動を再開しました。先月行われた読み書きプレテストの結果は以下の通りです。

【画像】新規対象28校2462名(1~5年生)に対するプレテスト結果

同様のテスト(ASER)を実施しているインドのPrathamの結果(3~5年生対象)と比較して、高いレベルの生徒の割合が多いと言えます。一方、読めない生徒やレターレベルも多数いるため、補習を通じて、これらのレベルの生徒数を減らしていくことが望まれます。

2)学校給食関連活動

自主給食活動に係る研修

13日及び14日に、自主給食活動をPECに取り入れ、給食委員会の設立を促進するための研修を実施しました。研修には、アバラジャン郡の対象5校より、各校4名のFEFFIメンバー及び1名の校長を招待、また教育省及び県・郡レベルの給食担当者等も出席し、合計33名が参加しました。この研修の目的は、「学校給食委員会の設立及びメンバーの選出」、「学校給食活動に係る詳細活動計画案を策定し、住民総会にて承認する」、「学校給食活動の実施とモニタリング」の3つの活動をPECに追加することです。対象5校は既に給食を実施している経験があることから、給食を実施することに至った理由等を改めて問い直し、モチベーションを喚起させることを意識し、寸劇やロールプレイを取り入れながら研修を行いました。

ベースライン調査

ベースライン調査を委託するNGOの選定会が3日に実施され、契約交渉第一位のAssociation Acredesと10日に契約締結に至りました。調査は、アナラマンガ県アバラジャン郡の介入校5校及び統制グループとして同地域から5校を選択し、合計10校に対し実施されます。調査対象10校の1・2学年の生徒の内、サンプリングされた生徒とその家族を対象とし、食物多様性阻害要因、食品の質、衛生状況、健康状態に対する質問票調査を行います。
19日~24日には、JICA本部より相賀裕嗣専門員を迎え、NGOの調査員18名に対するトレーニングにおける指導・助言を行いました。また、同期間内に調査対象校1校において、実際の調査を兼ねたプレテストを実施し、その後質問票の改定を行いました。アンケート調査は予定通り27日から実施され、30日には調査のモニタリングをし、調査員はトレーニングを経て、よりスムーズに効率的に調査を実施していることを確認しました。調査は12月15日までに終了し、最終報告書は2018年2月末に提出される予定です。

3)教育効果の高い学校対象校教員研修

17日、18日及び24日、25日、教育効果の高い学校に関する教員研修を実施しました。同研修はコンサルタント3名及びアバラジャン郡教育省事務所の教育顧問2名が担当し、教育効果の高い学校対象5校の全教員(23名)に対する研修を行いました。
同研修では、「教育効果の高い学校」の要素である、1)テスト実施、2)レベル別補習活動、3)教員会合、4)全児童の理解を助ける活動(グループワーク、ペアワーク、宿題)について理解を深め、テストの結果分析や補習活動のレベル活動などについてグループワークを行い、教員会合のシミュレーションを実施しました。
中央教育省カリキュラム局(DCI)からも2名の参加があり、「シンプルで、すぐに教員が理解し、シミュレーションができるようになる点が良い」という発言がありました。さらにINFP(教員養成校)の講師も参加し、「非常に興味深かった。ぜひ研修講師として、PMAQの研修に参加したい」との発言がありました。今後、DCI及びINFPとさらなる意見交換・連携に努めていきます。

(3)教育省、ドナー関係

1)世銀の次期プロジェクト(PAEB)の小学生読み書き計算改善活動と質のミニマムパッケージ普及

PAEBの主な活動のひとつが、マダガスカルの全公立小学校を対象にした、教員の能力強化を通じた小学1~2年生のマダガスカル語読み書き及び算数能力改善です。今後、PAEBは2018年9月に向けて、導入するアプローチ(モデル)を模索し、実施はその一年後になる見込みです。PAEBの世銀現地責任者は、質のミニマムパッケージとラーニングキャンプ(Learning Camp)の試行に興味を示し、その研修を見たいと要望しており、質のミニマムパッケージがPAEBが採用するアプローチの選択肢となりうることを示唆しています。

2)教育大臣のみんなの学校プロジェクト対象校訪問

27日、教育大臣による対象校訪問が行われました。同大臣は社会学者であることもあり、積極的に住民と意見交換を行い、自主給食のボランティアたちと野菜を一緒に切ったりする場面もありました。読み書きプログラムで使っている筆記体の文字について、特に印象に大きく残ったようで、「自分も同じようなプログラムを受けていれば、もっと美しい字が書けたかもしれない。」との発言をしたほか、「補習のために無償で働いている校長、教員、住民ボランティアに対して敬意を表する」と述べられました。さらに訪問中には、PMAQ読み書きの活動を正規カリキュラムに入れた試行ができるかどうかについて意見交換をしたほか、今後の普及に関して前向きな発言をされ、2月に開催されるセミナーへの協力も約束されました。

活動に関する写真

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アナラケリ小学校(首都中心部)の設立総会:180名以上が集まった。同校は、生徒数が500名で補助金額が多く、過去に横領が起きていることもあり、父母がたくさん集まった。

【画像】

農村部(Anjozorobe)のTsarasaotra小学校のレフェランダム:再選挙か続投かを投票で決める。

【画像】

教育大臣のみんなの学校プロジェクト対象校訪問。読み書き補習活動でマインド・マッピングをしている子どもたちに話しかける大臣。