みんなの学校(TAFITA)2018年2月の活動

2018年3月23日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)FEFFI活動モニタリング

アナラマンガ県対象校では現在、策定された学校活動計画(PEC)を元に活動が実施されています。データの集計も徐々に行われており、対象1648校中、1604校241,568名の生徒(1~5年生)の算数及び読み書きテストの結果が集計されました。マダガスカルにおいて、全学年の生徒を対象としたこのような大規模なテストが行われたのは、史上初であり、今後、様々な方法でデータ分析を進めていくほか、同手法の改善・普及に向けて努力を進めていきます。読み書きテストについては、インドNGOのプラサムが用いているASERテストを用いており、短期間で大規模にテストが実施されたことがプラサム側から評価されました。(プラサム側から入手した資料によると、ASERは14か国で実施されており、対象生徒数については、インド(56万人)、パキスタン(24万4400人)に続き、3番目の実施数となります。)

2)連合計画総会モニタリング

先月31日に行われた計画策定研修を受けて、連合計画採択総会モニタリングが行われました。現在のところ、8郡の46連合中34連合で計画策定が終了しました。1つの連合(アンズズルベ郡Betatao連合)で、コミュニケーションの問題により、連合所属の63校中15校が参加しなかったとの報告もありましたが、それ以外は、特に大きな問題はなく、計画は策定されています。連合計画モニタリングは3月10日まで実施予定となっています。

3)分散化・分権化機構関係者に対するモニタリングに関する研修

先月に改訂されたモニタリング・マニュアルを元に、1日、新規7郡教育事務所の地区教育事務所(ZAP)長117名を対象としたモニタリング研修が実施されました。同研修では、県教育事務所及び郡教育事務所レベルの担当官が講師となったほか、1年目の経験があるアバラジャン郡の地区教育事務所(ZAP)長4名が研修講師となりました。

(2)応用モデル関係

1)質のミニマムパッケージ(読み書き・算数活動)

先月に引き続き、算数及び読み書きの補習活動が対象75校にて実施されています。今月は、質のミニマムパッケージ交互型(最初に読み書きのみを毎日、合計40回の授業を実施した後、算数のみを毎日実施)の28校に関して、読み書きの補習活動(各学校40回)が終了し、最終テスト結果が明らかになりました。最終読み書きテストの結果は以下のとおり。

【画像】授業40回後の読み書きテストの結果(1年生を含む)

一番下のビギナーとレターレベルは開始前の42%から最終テスト時には28%と大幅な減少を記録しました。さらに、一番上のストーリーレベルについては、15%から33%に改善が見られました。他方、現在の手法では、マニュアル上の文字を指やボールペンで追うことが求められていますが、そもそもマニュアルの文字が小さすぎる上、特に1年生は文字を左から右に文字を追うものだということすら理解できていない子もいる中で、同手法は子どもの発達状況に対応しきれず問題があると言えます。先日の経験共有セミナー中には、プラサム側からは、「プラサムは、1レッスン内で進めるべき内容を最初から決めていない」という指摘もあり、今後、5月末に行われる予定のプラサムの専門家による講師研修等を通じて、今後も読み書き手法を改善していきます。

2)学校給食関連活動

現在対象校としているアナラマンガ県アバラジャン郡の5校に加え、同県Andramasina郡及びAtsimondrano郡から新たに5校を対象校として選定しました。同時に、子どもの栄養に関するFEFFIを通じた一連の啓発活動として、アバラジャン郡対象校の栄養啓発委員への能力強化研修を実施しました。

・自主給食運営
これまでに、アナラマンガ県Andramasina郡及びAtsimondrano郡の15校を訪問し、FEFFIの機能度、地域で生産される農作物の種類や量、父母の貢献への期待度等を鑑み、これまでに全く自主的な給食運営を実施したことがないものの、給食実施及び生徒の学力向上に対するニーズがある5校を新たな対象校として選定しました。3月には、同5校に対し研修を実施し、PECへの給食活動の追加及び、給食委員会メンバーの選定、給食運営の詳細計画の策定を進める計画です。これまでに給食運営の経験がない学校に、自主学校給食の取り組みを推進することとなり、この活動が自主給食運営のモデル化の一歩となります。

・ベースライン調査
アナラマンガ県アバラジャン郡の対象校5校を介入グループ、同郡の別の5校を統制グループとして、計10校の1、2年生399名をサンプルリングし、生徒の栄養状態に関する調査を行いました。特に印象的であったのは、介入グループ全体のうち約34%が慢性栄養不良にあたるという結果が出たことです。これはマダガスカル国全体における5歳未満児の慢性栄養不良率47%や、アナラマンガ県の51.1%という結果に比べて良好であり、自主給食運営が可能な学校や生徒の栄養状態の特徴に対してなんらかの示唆を与えるものです。

・栄養啓発活動
前述したアバラジャン郡の対象5校において、子どもの栄養に関するテーマについて、FEFFIの仕組みを通じた啓発活動を進めています。3月から5月にかけては、AGを通じて父母、住民、教員に対し子どもの栄養に関する啓発を行い、各学校が存在するフクタンに存在する集落毎に選定した栄養啓発委員が集落の住民に啓発活動を行う、という一連の栄養啓発を実施します。2月は、栄養啓発委員を対象とし、1)食物多様性、2)WASH(基本的な水と衛生)、3)改良かまど、をテーマとした能力強化研修を実施しました。研修では、各テーマに関する問題や原因、必要な対応を取らないことによる子どもの栄養への悪影響について扱い、劇や歌を利用した集落への情報伝達の方法を伝えました。
本活動は、FEFFIという組織を通じ、学校関係者、父母、コミュニティーに対する質の高い情報共有の流れを確立することにより、より多くの父母や住民個人に対し啓発メッセージを浸透させるという試みです。この試みを通じ、FEFFIを通じた多種多様なメッセージを父母や住民に伝えることができれば、啓発の手段としてのFEFFIの有効性が明らかになるであろう。

3)教育効果の高い学校

教育効果の高い学校については11月にアバラジャン郡の対象5校の教員に対する研修(教育効果の高い学校概要及び読み書き)が行われて以来、読み書きの補習授業、テスト実施、校内研修が実施されてきており、2月も引き続き同活動が行われました。アンズズルベ郡の質のミニマムパッケージ対象の1校についても、教員を対象とした研修が1月に行われており、読み書き補習及びテスト後に校内研修が行われる予定となっています。

(3)その他

1)運営指導調査受け入れ及び経験共有セミナー開催

2月17日から3月2日まで、運営指導調査団の受け入れを行いました。このうち、2月19日から23日までは、第2回JICA-プラサム経験共有セミナーが開催されました。セミナーには、プラサムのCEOであるRukmini Banerji氏を含む計4名が招聘されたほか、マダガスカル及びニジェールのプロジェクトカウンターパート・専門家、セネガル及びブルキナファソJICA事務所関係者及びJPAL1名が出席しました。
経験共有セミナー及び運営指導調査中は、プラサム及び調査団から、Tafitaが用いている手法及び今後の活動に関し、具体的で効果的なアドバイスをいただく機会ともなり、開始後1年半が過ぎたプロジェクトにとって、これまでの活動をレビューし、質の高い活動を大規模に実施していくための検討を進める貴重な機会となりました。
3月1日には、合同調整委員会が開催され、調査団による調査結果の発表があったほか、今後6か月の計画が承認され、アムルニマニア県における普及は、一部の学校は2018年に開始するものの、全校への普及は1年ほど遅れること等が決定しました。さらに、連合については、教育大臣が消極的である点についても情報共有があり、3月中旬に予定されているフォーラムの実施については、教育省の書面による正式な回答を待つことが決定しました。

活動に関する写真

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プラサムによるプロジェクトサイト視察

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ニジェールみんなの学校プロジェクト関係者によるプロジェクトサイト視察

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学校給食コンポーネント栄養啓発研修
啓発委員への研修(手洗い)

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学校給食コンポーネント栄養啓発研修(WASHに関する寸劇)