みんなの学校(TAFITA)2018年3月の活動

2018年4月19日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)学校運営委員会(FEFFI)関連活動

アナラマンガ8郡教育省事務所(CISCO)対象校でFEFFIの中間活動総会が開始しており、プロジェクトスタッフがモニタリングを行いました。また各郡教育省事務所(CISCO)レベルの8名のFEFFI担当官を通じて、活動状況が明らかになっており、現時点で、アナラマンガ対象1649校中、1633校(99%)において、無記名投票の方法により、FEFFIが民主的に設立され、1633校(99%)の学校運営委員会が法的に設立されたことが明らかになりました。また、1638校(99%)において、学校活動計画(PEC)の採択総会が行われたことが確認されました。PEC作成総会には平均58.1名、PEC採択総会には平均55.9名の参加がありました。さらに、現在確認できただけで、1486校(90%)の学校が補習活動(年間平均135時間)の実施を計画していることが明らかになっており、FEFFIの機能化が進んでいることが明らかになっています。

2)プラサム型算数テストの試行

先月のインドのNGOプラサムとの経験共有セミナー後、教員養成校付属小学校にて、プラサム型算数テストの試行を行いました。今回は手法の理解・確認が目的だったため、1年生から5年生の男女各2名ずつ、計10名に対して実施しました。同テストは、読み書きのプラサム型テストと同じように、教員が生徒一人一人の横について算数テストを行う手法となっています。長所としては、1)テストをしている側(教員)が、一人一人の子どもの状況(どこでつまづいているのか)を把握しやすい点、2)現在プロジェクトが行っている一斉テストよりも、コストが安く済む(テスト実施者がテスト用紙を持っていて、子どもはノート等に答えを書き写すため)点が上げられます。短所としては、1人当たりの生徒に対して4分から10分程度の時間がかかることですが、複数の日に分けて実施すれば実施可能であるように思われました。さらに、試験実施後、「ケアレスミスをしている子どもに対する対応」など、プラサム側からも技術支援を得ました。今後、この算数テストの普及を検討するため、1~3校で全生徒を対象に実施することを検討しています。

(2)応用モデル関係

1)質のミニマムパッケージ(読み書き・算数)

(ア)読み書き活動
引き続き、パラレル型(週2回読み書き、週3回算数)対象35校で読み書き補習活動が行われています。パラレル型対象校については、ファシリテーター研修対象者の教員の割合を増やしたことも影響しているのか、教員のモチベーションが高いとの報告がありました。また、補習活動で使われている手法(活字体での記載等)が午前中の通常授業でも使われ始めており、好影響がでていることも明らかになっています。問題としては、ファシリテーターの欠席率の高さがあげられます。今月は郡教育省事務所(CISCO)レベルの行事や会議などにより、度重なる教員ファシリテーターの欠席が見られたほか、収穫期と重なっているために、コミュニティファシリテーターの欠席も頻繁に見られました。

(イ)算数ドリル活動
今年1月下旬~2月上旬にかけて開始した今学年度の「質のミニマムパッケージ(算数)」活動は、新旧合わせて75校において、計画通り週2~5日の頻度(1回1~2時間程度)で継続して実施されています。特に2年目となる10校に関しては、一部の例外を除き、昨年度から当該活動に関与しているファシリテーターや児童ともに算数ドリルの取り組みが習慣化していることから、児童の集中力も高く、安定した活動が展開されています。一方の新規65校に関しては、昨年度に比べて、研修後のフォローアップ、モニタリングによる追加的指導が必然的に少ないことから、活動の運営、回し方、採点・指導の面でファシリテーターの技術的な問題がみられるものの、読み書き活動も併せて導入していることから、その相乗効果もあり、活動を通して個々のファシリテーターが児童の変化を体感として得ている状況が見受けられました。

ファシリテーターおよび活動実施にかかる技術的な強化に関しては、特に、研修後の現場モニタリングの重要性に鑑み、フォローアップ指導の強化を講師研修内容の改善を通して取り組んでいきます。他方、特に2年目の学校において、農繁期等の時期的問題、都市近郊での住民の出入りの多さ等の事情もあり、住民ファシリテーターの減少が顕著となってきています。現在、教員ファシリテーターを中心に活動が継続しているものの、ファシリテーターのモチベーションと継続の問題は、当該活動の実施可否に影響するものであることから、今回の事態が一時的なものであるか等状況を見極めたうえで、今後の善処策を検討していきます。

2)学校給食関連活動

現在対象としているアナラマンガ県アバラジャン郡の5校に加え、同県アンドラマシナ郡及びアチムンジャン郡から4校を対象校として選定し、同4校に対し自主給食実施のための一連の研修を実施しました。アバラジャン郡の対象5校においては、栄養や保健に関する父母や住民の行動変容を促すための知識向上を目的とした住民総会及び各学校地域集落における栄養啓発を開始しました。

・自主給食運営
2018年1月よりアナラマンガ県アンドラマシナ郡及びアチモンジャン郡の15校を訪問し、その中から5校を追加対象校として選定しました。その後、1校において、コミュニティー内の人間関係の不和、自主給食活動参加について少数の住民の反対意見が出たことから、学校と話し合った結果、対象校としての活動は行わないことになり、最終的に4校が対象校となりました。これまでに4校において「自主給食活動をPECに取り入れ、給食委員会の設立を促進するための研修」及び「自主給食活動の詳細計画策定のための研修」を実施しました。4月中旬までに、詳細計画策定のための住民総会が実施され、4月下旬から自主給食活動を開始する見込みです。

・栄養啓発活動
前述したアバラジャン郡の対象5校において、子どもの栄養と保健に関するテーマについて、FEFFIの仕組みを通じた啓発活動を進めています。

今月上旬には、同5校から父母142名を対象とした子どもの栄養と保健に関する正しい知識の有無を問う調査を実施しました。今月中旬には、各学校が存在するフクタン(注)に属する集落毎に選定した栄養啓発委員を対象に1)食物多様性、2)WASH(基本的な水と衛生)、3)改良かまど、をテーマとした能力強化研修(2月に実施)の復習として、各学校の啓発委員との食物多様性に関する知識確認と教材の使い方に関する会合を行いました。その後、啓発委員は、各集落にて住民に対して、政府が推奨する7食物グループからの食物をバランスよく摂取する重要性、ビタミンAが豊富な野菜やタンパク源を取り入れるための豆類の摂取の推奨などを伝えました。また、住民総会も実施し、食物多様性に関する問題提起を行い、集落での啓発会合への参加を促進しました。

本活動は、栄養や保健に関する父母や住民の行動変容を目指す第一段階として、使える知識の向上を目標としています。この試みを通じ、栄養・保健に関する知識向上から行動変容へと移行する手段としてFEFFIという組織を通じた、学校関係者、父母、コミュニティーに対する質の高い情報共有の有効性が明らかになる見込みです。

(注)マダガスカルにおいてコミューンの下位に位置づけられる最小行政単位。

活動に関する写真

プラサム型算数テストの試行の様子

【画像】

四則計算のテスト(指を使わないと計算できない4年生の生徒)

【画像】

テスト実施者が横に座る中、ノートに書き写して実施される

学校給食コンポーネントの栄養啓発の様子

【画像】

各学校で選ばれた栄養啓発委員が使う啓発教材(食物多様性)

【画像】

栄養啓発委員の復習会合(啓発内容の復習と教材の使い方の練習)