みんなの学校(TAFITA)2018年5月の活動

2018年9月19日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)学校活動計画中間評価総会モニタリング

アナラマンガ県全1649校では、基礎モデルの中心的活動であるFEFFIの民主的設立、住民を巻き込んだ活動計画の策定がすでに終わっており、計画された学力改善を中心とした活動が引き続き行われています。FEFFIをグループ化したFEFFI連合についても、その設立、活動計画策定が終わり、活動実施が続いています。今月は、アナラマンガ県全43連合中28連合で、中間評価のためのFEFFI連合総会を実施され、県内の児童学力状況及びそれを改善するための戦略に関する議論が行われました。

(2)応用モデル関係

1)プラサム型読み書き・算数のTaRL(Teaching at Right Level:習熟度別学習法)に関する講習会及びOJT

5月20日、インドNGOのプラサムから講師2名を招聘し、22日から6日間、読み書き及び算数に関するTaRL講習会を開催しました。同研修は、今年2月にマダガスカルにて開催された「JICA:みんなの学校-インドNGOプラサム経験共有セミナー」での合意を受けて実施されたもので、TaRLの導入によるミニマムパッケージモデルの改善を目的とします。参加者は、中央教育省のDEF(教育省基礎教育局)PECチーム関係者、INFP(教員養成校)、カリキュラム局から6名と、DREN(県教育省事務所)・CISCO(郡教育省事務所)のFEFFI担当官と教員顧問8名の計14名であった。研修は、プラサム・インド人講師による各種活動のシミュレーションが実施された後、マダガスカル人受講者によるシミュレーション(Teach-back)を行うという構成で行われました。
研修後、プラサム講師の監督のもと、研修を受けた参加者が教室で生徒に対して実際にTaRLを使って教える実践研修(OJT:On the Job Training)が29日から2週間の予定で開始された(プラサム講師の参加は最初の3日間のみ、初日と最終日はテストを実施する)。

2)学校給食関連活動

ア)自主給食
アナラマンガ県の公立小学校9校を対象として自主給食活動を支援しているが、今月は、モニタリングの結果、9校全てにおいて順調に受益者完全負担による給食運営が実施・継続されていることが確認されました。
特に1月より給食を実施している同5校においては、介入後昨年度よりも給食の頻度が向上、あるいは向上する見込みであることがわかりました。また、これまでに給食を実施した経験がないアンドラマシナ郡及びアチムンジャン郡4校も、2018年4月中下旬より4校全ての学校で週に2回を目安として、順調に自主的な給食活動を開始していることが判明しました。
また、今月24日には、自主給食促進のためのリソース収集の検討会合を開催しました。この会合は、自主給食の継続と促進のためには、父母や保護者からのリソースの収集を、現金収入や米や野菜などの現物が手に入りやすい収穫期に合わせて収集することが重要であるため、リソース収集にベストな時期や方法に対する助言を行うために、開催しました。会議の結果、全ての学校で、来学校年度の給食費及び食料(米)の収集を、適切な時期に計画することができました。これにより来学校年度の給食実施頻度の増加が期待されます。

イ)栄養啓発活動
アバラジャン郡の対象5校において、子どもの栄養と保健に関するテーマについて、FEFFIの仕組みを通じた啓発活動を行っています。計画されている1)食物多様性2)WASH(基本的な水と衛生)3)改良かまどのテーマの内、1)の啓発を3月に行い、今月は、先月に引き続き2)の啓発を2校で実施した。来月にかけ、3)改良かまどをテーマとした啓発を行い、3テーマの啓発を通じ、保護者の子どもの栄養に関する知識がどのくらい向上したかを評価するエンドライン調査を実施予定です。

ウ)WFP及び政府による給食支援校の視察
自主給食運営をモデル化するにあたり、既存の給食モデルの状況や内容を確認するため、アンタナナリボ市内のWFP及び政府による給食を実施している学校3校を訪問し、給食運営の様子を教育省関係者と視察しました。
初等教育局給食担当室長からは、現在アンタナナリボ市内でWFP支援により実施している15校に対し、来年度からWFPは支援を打ち切る旨を告げられているとし、Tafitaでパイロット活動を行っている自主給食運営に大変興味を持っているとのコメントがありました。これまでの活動の成果を纏め、自主給食アプローチの有用性をアピールできるような経験共有会合の実施などを計画していく予定です。

3)その他:JICA-インドNGOプラサム連携・技術交流:JICAみんなの学校「機能する学校運営委員会モデル」ワークショップ開催

今年2月にマダガスカルにて開催された「JICA:みんなの学校-インドNGOプラサム経験共有セミナー」の合意の枠組みで、NGOプラサムが主催するJICAみんなの学校「機能する学校運営委員会モデル」ワークショップがインドで開催され、TAFITAの専門家2名が講師として招聘されました。ワークショップでは、6月から、プラサムがみんなの学校アプローチを取り入れたTaRLのパイロットプロジェクトが実施できるよう、様々な研修をプラサムのスタッフに対して行いました。
実際に現地調査を行った専門家は、インドの訪問地域では、学校とコミュニティ間に深刻なコミュニケーションの欠如からくる根強い相互不信感があること、しかし、コミュニティ側は教育への関心も高く、現状への改善意識があること、情報共有とニーズを具体的アクションへと繋げる枠組み・メカニズムの導入により、住民参加・動員を得られる強い可能性を報告しています。
プラサムのセミナー参加者には、学校現場におけるワークショップで選挙集会、児童アセスメント、質の改善にかかる計画策定集会実践プロセスを経験してもらいました。これらの「現場経験」によって、ワークショップ参加者がみんなの学校アプローチにかかる理解を速やかに促進し、当初理解合意が得るのが難しいと思われた「コミュニティボランティア支援による校外学習活動」の計画合意を得ることに成功しました。
このセミナーの総合評価として、専門家は、インドの学校運営委員会にかかる法的規定による縛りや教員の巻き込みの難しさなど、学校運営委員会活性化において、今後調整・解決すべき課題は様々あるものの、インドにおいてもJICAみんなの学校の住民参加型「学校運営委員会」活性化モデルを適用し成果を生みだせるとしています。また、何よりも、JICAみんなの学校アプローチを導入し、情報共有による住民参加促進と学校とコミュニティの関係性構築・改善を図ることにより、既に児童の学習改善に大きな成果を出しているプラサムの活動における持続性強化へと繋がる強い可能性を示唆しています。

活動に関する写真

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プラサム型読み書き・算数のTaRL講習会の様子

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プラサム型読み書き・算数のTaRL講習会の様子

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Informal Talk:子どもの「注意深く聞く」「自分の気持ちを話す」能力を高めるために実施。床に座って実施することで、教員と子どもたちの距離が近づく。(プラサム型読み書き・算数のTaRL実践研修の様子)

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割り算の理解:棒を使って二桁の数字(例えば、18, 24, 60, 12)をどのように分けられるかグループワークで学ぶ。(プラサム型読み書き・算数のTaRL実践研修の様子)

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次年度のリソース収集計画について発表する校長(アバラジャン郡Vilihazo校)(自主給食促進のためのリソース収集の検討会合)

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給食への寄付と保護者へのその情報共有について、参加者間で議論を実施(自主給食促進のためのリソース収集の検討会合)