みんなの学校(TAFITA)2018年6~8月の活動

2018年9月21日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)FEFFI モデルの検証ワークショップの開催

2018年7月に、第2回FEFFIモデルの検証ワークショップを開催しました。同ワークショップは、第二対象県(アムルマニ県)関係者を集めた経験共有セミナー開催と合同とし、第一対象県(アナラマンガ県)、第二対象県(アムルマニ県)の両関係者が出席するなか、第二対象県関係者との経験共有と地方分権型の学校運営モデルの機能の検証を行いました。

2)定期モニタリング

7月27日にDREN(県教育省事務所)のプロジェクト担当者、CISCO長(郡教育省事務所)、地区教育省事務所(ZAP)代表者の参加のもと、プロジェクト介入によるテスト結果(中間及び最終)及び住民総会の結果の収集状況について共有会を開催しました。この会議の中で、一部のCISCOではストライキによる学校閉鎖でデータ収集ができていない点が問題点として挙げられました。

(2)応用モデル関係

1)質のミニマムパッケージ(読み書き・算数活動)

質のミニマムパッケージ(算数活動)パイロット活動は生徒6,306名に対して行われました。さらに、2018年1月には、35校3,451名の生徒に対して、読み書きは週2日、算数は週3日実施するパラレル型の別のパイロットが開始されました。両活動の最終テストについては7月の初旬に実施予定でしたが、ストライキの影響で学校が閉鎖され、最終的には7月30日の週に実施されました。結果は現在集計中です。

2)インドNGO「Pratham」型読み書き算数習熟度別速習法(Teaching at Right Level:TaRL)研修

インドNGO「Pratham」との第2回経験共有セミナーにおける決定をうけて、2018年5月にインド人講師2名が来訪し、「Pratham」型読み書き・算数の習熟度別教授手法(Teaching at right Level:TaRL)に関する講師研修を実施し、養成された講師によって教員が教員研修を受け、さらに研修を受けた教員が各学校でTaRLを実施することとなりました。

講師研修

  • 研修参加者:教育省から6名及び地方行政官8名の計14名
  • 研修構成:1)プラサム講師による各種活動の実施、2)手法、理論の説明、3)受講者による活動の実施(Teachback)4)OJT(受講者が実際に教室で教え、プラサム講師のモニタリング)
  • 研修期間:1)~3)6日間、4)9日間
  • 研修手法の特徴:
    • 活動は、子どもが楽しく集中力が途切れないように学べるよう遊びやゲームで構成
    • 手法理解の効果的な方法としてOJTを重視
    • 現場への手法の適用、応用は、中央講師のモニタリングを重視
  • OJT実施(9日間)の結果(ベースラインとエンドラインの差)
    • 文章を読むことができる子どもの数:39.8%から76.1%
    • 足し算をできる子どもの割合:69.3%から94.3%
    • 引き算ができる子どもの割合:42.0%から81.8%
    • 掛け算ができる子どもの割合が25.0%から53.4%
    • 割り算が出来る子どもの割合が15.9%から48.9%

教員研修

養成された講師が、6月11日から5日間、2校を対象に教員研修を実施しました。その後、養成された教員がこの手法を試行する予定であったが、8月3日まで実施された教員ストライキの影響により、授業と補習活動がなくなったため、来学年度(2018年11月)から再開します。

3)学校給食関連活動

・自主給食運営
現在までにアナラマンガ県の公立小学校9校を対象として自主給食活動を支援し、9校全てにおいて順調に自主的な給食運営が実施・継続されています。しかし、6月半ばからストライキの動きが強まり、7月2日時点では、対象9校全てが閉鎖、一時的に給食活動を停止せざるを得ない状況となりました。こんな中開催が危ぶまれた「自主給食経験共有セミナー」は、関係者の協力のおかげで、対象校6校の参加を得て7月11日~12日に実施することができました。セミナーの構成は以下の通りです。
・セミナー初日:1)給食活動優良事例(グッドプラクティス)共有、2)2018/19年度計画策定
・セミナー2日目:3)学校活動総括の住民総会のシミュレーション、4)今後の活動の確認
特に住民総会のシミュレーションは、給食活動に係る支出入の報告及び給食運営にて直面したであろう問題について参加者の理解を深め、住民への解決策の導き方などの議論が深まりました。
さらに7月の活動としては、次期学校年度からの給食開始に備え、新たにアバラジャン郡から10校を新規対象校として選定し、7月19-20日にFEFFIメンバー53名が参加した「給食委員選出研修」を実施し、結果として、研修を受けたFEFFIメンバーは、自主給食活動の実施主体となる給食委員会を学校運営委員会の下部組織として設立することに成功しました。
次期学年度には、同10校に加え、対象校をさらに31校増やし、計50校に対象を拡大する予定です。教育省との連携のもと、全50校に対する活動の試行に注力し、自主学校給食普及のための基盤や体制を整備します。

・栄養啓発活動
アバラジャン郡の対象5校において、子どもの栄養と保健に関するテーマについて、FEFFIの仕組みを通じた啓発活動を引き続き行っています。計画されている1)食物多様性、2)WASH(基本的な水と衛生)、3)改良かまど、のテーマの内、6月は、3)の啓発を実施しました。総会で実際に改良かまどの作り方を説明し、現在対象5校に改良カマドが設置されている状況です。3月より実施してきた、学校運営委員会を通じた一連の栄養に関する啓発が終了し、月末に各学校から25名前後の父母を対象に、啓発した知識を問うエンドライン調査を行った結果、10の質問項目の知識の内、9項目での正答率が向上しました。学校運営委員会を通じた栄養啓発が奏功していることを示す結果となりました。

4)教育効果の高い学校活動

教育効果の高い学校活動モデルとは、経済状況が悪い地域で学力試験(算数)の平均点が高い学校を訪問し、共通点を探り、同地域の学力の低い学校にはない点を特定し、その点を学力の低い学校に導入し、効果があるかどうか検証するものです。対象5校での介入活動の結果、ビギナーレベルに属している生徒の割合が26%から12%に減少しました。さらに、文章を読める生徒の割合も11%から36%まで、25%改善しました。

(3)その他:セネガル国およびブルキナファソ国参加による「みんなの学校プロジェクト」経験共有セミナー開催

7月9日~12日にかけて、セネガル国およびブルキナファソ国のカウンターパート、JICA関係者参加による「マダガスカル国みんなの学校プロジェクト」経験共有セミナーを開催しました。セネガルからは、初等算数能力強化プロジェクト関係者(含む校長)5名とJICAセネガル事務所ナショナルスタッフ1名、ブルキナファソからは教育省関係者4名と企画調査員1名、計11名が参加しました。
質のミニマムパッケージ(PMAQ)及びTaRL活動に係る現場視察を行い、CISCO及びZAPによるモニタリング手法について議論が交わされました。ワークショップ最後には各国から「質の改善3要素」の分析を使った計画策定を検討していくことが展望として挙げられました。

活動に関する写真

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改良かまどづくりデモンストレーションの様子(アバラジャン郡Isahafa校)

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改良かまどづくりデモンストレーションの様子(アバラジャン郡Isahafa校)

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セネガル国およびブルキナファソ国参加による「みんなの学校プロジェクト」経験共有セミナーの様子

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習熟度別教授手法(TaRL)実施校の視察

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経験共有セミナーの様子