みんなの学校(TAFITA)2018年9月の活動

2018年11月14日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)第2対象県(アムルマニ県)における活動開始の準備

2018/2019学年度からは、モデルの有効性と適用可能性(汎用性)を保証するための新たにアムルマニ県での活動が開始されます。24日にコンサルタント及びPEC/DEF担当官がアムルマニ県を訪問し、プロジェクトの概要説明とアナラマンガ県での活動実績の共有、アムルマニ県での今後の介入、対象校の選定などについて協議するために会合を開催しました。同会合にはアムルマニ県教育局長(DREN)、DREN内課長(計画課長及び基礎教育担当課長)、県及び郡レベルFEFFI担当官の計13名が参加しました。プロジェクト概要説明に加えて、モニタリング・システムについても説明が行われました。質疑応答では、6月~7月まで続いた教員労働組合のストライキに絡んで、教員の補習活動での時間外労働について懸念する声が挙がりました。さらに、新学期が始まってから早々(11月中旬)にベースライン調査が実施されるため、調査手法についての説明も行いました。

(2)応用モデル関係

1)質のミニマムパッケージ(読み書き・算数活動)パイロット活動

2017/2018学年度の質のミニマムパッケージの読み書き及び算数の最終テストの結果が明らかになりました。
読み書きについては、対象62校(6,055名)を対象とした補習活動(平均時間数は68時間)を通じて、読むことができる(ストーリーが読める、パラグラフが読める)割合が、37.8%から57.9%に上昇し20ポイントの改善が見られました。算数についても、75校(7,580名)を対象としたドリル補習活動(平均時間数は68時間)を通じて、1桁の掛け算ができる子どもの割合が18.9%改善、1桁の引き算ができる子どもの割合が16.9%改善、3桁の足し算・引き算ができる子どもの割合が15.9%改善しました。
算数ドリルについては、成果はでているものの、コストが比較的高い(子ども1人当たりの費用が約15ドル)ことから、インドNGOプラサムのTeaching at Right Level(TaRL)手法(試算では、子ども1人当たりの費用は約6ドル。棒や紙幣など具体物を使っている)を最適な形で組み合わせることとし、ドリルを軽量化する改訂作業を開始しています。

2)学校給食関連活動

・自主給食運営
現在は、2018/2019学年度の活動の準備をしています。今学年度では、自主給食の対象校を50校まで増加させ、その規模での自主給食モデルの成果と学びを統合し、それを教育省やドナーに共有することで、機能する自主給食モデルを確定し、公式化を図ります。

3)教育効果の高い学校

ア.第1回試行の経緯
2016年の年末に導入したこの試行は、社会、経済的に不利な状態に置かれていながら、良い成績を残している学校の成功の共通秘訣をさぐり、それを他校に適用することで、学力の改善に資することができるという仮説を検証することを目的としています。まず調査が行われ、校長のイニシアチブ、宿題の使い方、教員の会合などが、成功校の共通の学力向上の秘訣として抽出された。これらの秘訣を「教育効果の高い学校」の試行の対象校に試す前の現状調査を行った。その過程で、対象校では、基礎モデルが導入されて、民主的なFEFFIの設立や、学力試験の実施とその結果に基づいた、分析による活動計画の中で、学年別補習が実施されていることが確認されました。これらの補習を視察した結果、最も大きな課題が、補習の実施の仕方や内容であることが判明しました。
そこで、これらの問題に対処するための処方として、もっとも効率的な補習を実施するノウハウがある質のミニマムパッケージを導入した上で、校内教員会議を開くことにしました。この校内会議で、質のミニマムパッケージの試験の結果の分析や問題点の共有を行うこととし、それを教育効果の高い学校の試行のメインの活動として位置付けました。またプロジェクトは、教員とコミュニティーファシリテーターのためにモジュールを開発し、研修を行いました。これは、校内会議で、2週間ごとに行う試験結果の分析方法と、その分析を基に次回の計画策定方法を学ぶことを目的としています。この校内会議は、教員には好評で、すべての質のミニマムパッケージの対象校に導入されました。

イ.第1回試行の総括
この第1回試行の結果に係る検討会が行われ、多くの成果が指摘されたが、その中で第1回試行は、質のミニマムパッケージの裨益校にとっては、大きなメリットを生んだが、マジョリティーである基礎モデルだけの対象校にはなにも裨益しないことが指摘されました。本当は「教育効果の高い学校」は不利な状態にある学校に向けて行われるべき試行であり、その点を考慮して、今後の方向性が検討されました。

ウ.今後の方向性
検討の結果、質のミニマムパッケージの対象校ではない基礎モデルだけ試行された学校に対し、「補習実施」、「ファシリテーター」、「宿題」をテーマにした技術支援をすることとしました。具体的には、補習、宿題などの仕方について、モニタリングを通して、課題やグッドプラクティスを抽出し、ごく簡易な研修マニュアルとしてまとめます。そして、来年の3月に行われる県教育フォーラムでまず連合の代表に研修を実施し、連合の代表は、それぞれ連合総会を開き、その総会で、各FEFFI代表にフォーラムの内容を伝えるとともに、各校長に、別途研修する時間を設けます。校長は、学校に戻り、教員やコミュニティーボランティアにその内容を研修します。これらのフォーラムや、連合総会、住民総会の開催を利用したこの研修は、プロジェクトからの費用は全くかかっていないという画期的な研修システムです。