みんなの学校(TAFITA)2018年10月の活動

2018年12月17日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)インパクト調査準備

新学期が始まってから早々(11月中旬)にアムルマニ県の140校に対して、ベースライン調査を実施するため、再委託先と協力して、調査員マニュアル・質問票の作成、データベースの構築、対象者への連絡、インパクト調査に係る費用対効果の計算作業を実施しています。また、質問票に関しては、26日に第1回プレテストを行い、その結果を受けて改訂作業を行いました。さらに、算数テストについては、仏語圏アフリカ共通テスト及びPMAQで従来使ってきたテスト、ASERテストなどを参照しながら、検討を進めました。

(2)応用モデル関係

1)質のミニマムパッケージ(算数ドリル補習)パイロット活動

先月に引き続き、ドリル内容の見直し及びドリルとTaRL手法の組み合わせ方等を議論しました。今月は、アンズズルベ郡からCPを加えて改訂ワークショップを2回実施し、現在までにドリル1(1桁の足し算及び引き算)、ドリル2(2桁以上の足し算及び引き算)、ドリル3(掛け算・割り算)、計3冊にドリルを軽量化することを念頭に作業を進めています。

2)質のミニマムパッケージ(読み書き活動)パイロット活動

10月30日から3日間、中央教育省基礎教育局(DEF)PECチーム関係者、カリキュラム局(DCI)職員、INFP(教員養成校)、アナラマンガ県教育局(DREN)、アバラジャン及びアンズズルベ学区事務所(CISCO)職員を対象に「プラサム型読み書きTaRL研修」のシミュレーション会合を実施しました。
同活動は5月~6月にかけてインドNGOのプラサム講師を招いて講師研修及びOJT研修を実施しましたが、その後7月にストライキの影響で試行が事実上中断した状況となっていました。今回、この試行を再開し、手法の改訂を進め、来月13-15日にアナラマンガ県10校の教員を対象に研修を実施し、来年にはアムルマニ県70校にて実施する予定です。

・自主給食運営
10月30-31日に2018/2019年度学校開始時キックオフ会合を対象19校に実施しました(すでに給食活動を実施している9校及び7月~8月に給食活動学校計画策定(PEC/ASE)研修を受講した10校)。この会合の目的の一つとして、PEC策定時に自主給食活動を入れることを目的としており、PEC策定時の住民総会で想定される反対意見や問題をどのように解決できるかという「ケーススタディ」を導入しました。また、これまで各学校での活動内容を把握するためにモニタリングシートが10種類あり、現場での負担になっていた可能性が高いため、収集すべき情報の優先付けを行い、モニタリングシートを改訂し、説明を行いました。
来月は新規31校を対象に学校給食活動計画(PEC/ASE)策定研修及び詳細計画策定(PAS)研修を実施する予定となっています。今月は、教育省基礎教育局給食担当室(CCPCS)及び対象3学区事務所(CISCO)を訪問し、地区教育省事務所(ZAP)長らと協議・調整をし、31校を選定しました(アバラジャン郡5校、アンチモンジャン郡9校、アンドラマシナ郡17校)。

・栄養啓発活動
今年度は第1次契約のように、食物多様性や手洗いに係る啓発活動、改良カマドの設置という活動を実施しないため、各対象校には、学校給食実施に係る活動計画だけでなく、栄養に関連する活動をできる限り詳細活動計画(PAS)の中に入れ、実施していくようにアドバイスをします。

3)教育効果の高い学校

教育効果の高い学校の試行は、2016年の年末に開始しましたが、社会、経済的に不利な状態に置かれていながら、いい成績を残している学校の成功の共通秘訣をさぐり、それを他校に適用することで、学力の改善に資することができるという仮説を検証することを目的としています。現在は、2年間の試行を経て、質のミニマムパッケージ等の特別な介入の裨益にあずからないが、学校活動計画の枠組みで、補習授業を実施している学校に対する支援を3月以降に実施されるフォーラムの枠組みで、支援を実施することとしました。支援内容は、「補習実施」、「ファシリテーター」、「宿題」をテーマにした技術支援をします。現在は、以上3テーマについてのマニュアルを作成中です。

改めて、教育効果の高い学校の試行の方向性を確認すると以下の通りとなります。

今後の教育効果の高い学校の手法

  • 質のミニマム、TaRLの対象校以外の学校を対象にする。
    (学力テストを実施し、生徒の学力が低いことがわかっているが、その改善のための有効な手法である質のミニマムパッケージやTaRL手法を使えない学校)

補習の改善のためのマニュアル(小冊子)のマニュアルの内容

  • 補習の実施方法改善
  • 補習実施後の教員会議の開催の定例化(内容の特定)
  • 学校とファシリテーターの役割の明確化
  • 補習授業におけるクラス分けの方法とその教え方
  • 様々な情報の伝達の仕方(住民集会、目的、目標)の改善

(3)教育省、ドナー関係

10月上旬、同プロジェクトモデルの全国普及に向けて、原総括、森本専門家、及びローカルコンサルタントが世銀及びユニセフにて関係者と協議しました。会議では、2016-2018年のプロジェクト成果の報告を行い、今後の予定及び連携可能性について議論を行いました。世銀からはプロジェクト成果に対する前向きな評価があった一方で、普及時に現状のドリル費用では若干難しいのではないかというコメントがありました。ただし、算数については、ドナーの介入が少ないこともあり、特に低学年向きの算数の研修に興味を示しました。さらに、11日には、世銀本部でマダガスカルを担当するアナ職員との夕食会が実現しました。アナ職員はプロジェクトの成果に大きな関心を示し、次回のプロジェクト・サイトの訪問についても肯定的であったが、今後の連携可能性については、「教育省が決めることが重要である。」と、教育省のオーナーシップの重要性を強調しました。

(4)その他

10月16日に第5回合同調整委員会(JCC)を実施した。同JCCには、事務次官(SG)、JICA所長、基礎教育局長(DEF)、基礎教育識字総局長(DGEFA)、カリキュラム投入局長(DCI)、INFP(教員養成校)長、アナラマンガ県教育局(DREN)長、アムルマニ県教育局(DREN)長、基礎教育指導視学局(DEIPEF)長、教育計画局(DPE)長、フランス開発庁(AFD)職員、内務・分権化省職員(Ministere de l’interieur et de la decentralisation)の参加のもと、1)1年次(2016-2018年)の成果、2)アムルマニ県でのインパクト調査、3)外部評価、4)今後6か月の活動の承認取り付け、が議題となった。1)は、DEFのルバPECチーム長より成果発表があり、出席者から教育の質の改善だけでなく、生徒の退学の問題について解決策を模索する必要性について議論がされました。また、読み書きや算数の手法を補習活動で扱うだけでなく、通常授業でも取り扱われるようにすべき、といった意見も出され、活発な質疑応答が交わされました。

2)のインパクト調査については、教育の質を図る方法として、仏語圏アフリカ共通学力テスト(PASEC)を採用し、教育省の統計ユニット(UAES)と協力すべきとの提案が次官からあり、検討する旨を伝えました(後日、UAESに連絡を取り、ASERやPASECについて意見交換を行いました)。また外部評価については、DEFが中心になり、ドナーや教育内部関係者と連携しつつ実施していく点、言及がありました。