みんなの学校(TAFITA)2018年12月の活動

2019年1月23日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)学校運営委員会(FEFFI)設置に関するマニュアル改訂会合

第2対象県アムルニマニ県において民主的なFEFFI設立研修を実施するにあたり、タナ市内においてマニュアル改訂会合を実施しました。アナラマンガ県教育省事務所(DREN)の政官、PECチーム、アナラマンガ県内の3郡(アバラジャン郡、アンドラマシナ郡、アンボヒドラチモ郡)の教育省事務所(CISCO)が集い、マニュアル内容を再度確認し、研修のシミュレーシを実施し、教材の準備を行いました。

2)民主的な学校運営委員会(FEFFI)設置に関する講師研修

13~14日にアムルマニ県の地方行政官(DREN2名、CISCO担当官8名)を対象に民主的な「FEFFI設立講師研修」を実施しました。1日目には講師よりFEFFIを民主的に設立するステップについて、寸劇やロールプレイを活用して教授されました。参加者も実際に住民選挙のシミュレーシを経験し、以下の通り、実際に起こりうるであろう様々なシナリオについて議論されました。
今回の参加者は来年初旬にアムルニマニア県70校を対象に校長研修を実施する講師候補として検討していましたが、2日目のシミュレーションの出来を見たところ、民主的なFEFFI設立の鍵や重要なステップが抜けていて、主要講師として校長研修を実施するのは少し難しい様に思われました。そのため、来年初旬に実施する校長研修ではアナラマンガ県地方行政官を継続してマスタートレーナーとして採用し、彼らからアドバイスを得ながら習熟度を向上させることとします。研修では、アナラマンガ県講師から、これまでの選挙実施経験も共有されました。

(2)応用モデル関係

1)質のミニマムパッケージ(読み書き・算数活動)

質のミニマムパッケージ(算数ドリル補習)パイロット活動

先月に引き続き、12月7~8日にPMAQ算数手法(プラサム・ドリル融合型)研修をアナラマンガ県2校(教員8名、コミュニティーファシリテーター2名及び地区教育事務所(ZAP)所長2名)に対して実施しました。前回カバーできなかったプラサム型算数TaRL(「習熟度別学習法(Teaching at Right Level:TaRL)」手法の掛け算を復習もかねて実施し、その後、算数ドリルについて研修を実施しました。ドリルの採点方法、運用方法の他、ドリルを参加者が実際に解き、理解度を確かめました。研修にはコミュニティーファシリテーターが数名いましたが、カレンシーカード(偽物のお札を使い、3桁以上の計算を行う活動)等のTaRL手法に係るシミュレーションをうまく運用できていなかった一方で、ドリルに関しては問題なく実施できることが確認できました。研修後の13日からは同手法を使った補習活動が各対象校で実施されています。
TaRL手法で数字の概念を学び、算数ドリルでは、その定着を高める事を目的にしており、現在3冊のドリルの中に特に重要だと思われる問題を残しています。ただし、今後現場での活動を通して、内容を削りすぎていないか、さらに改善できる箇所等、ドリル内容を再度見直す予定です。また、上記でも挙げた様にTaRL手法は、コミュニティーファシリテーターが中心となって実施するには若干難しいと思われる活動もあり、今後彼らの活用方法を検討する必要があります。

2)質のミニマムパッケージ(読み書き活動)パイロット活動のモニタリング

3日から、研修を受けたアナラマンガ県11校にて読み書き補習授業が開始しています。対象校にて実施状況の確認視察に行きましたが、いくつかの課題が見受けられました。EPP Ambhimangakely Tananaでは、TaRLとは異なる活動がありました(例えば、学ぶ環境も従来通りの先生が前に立ち、子ども達が座った状況でした。TaRLでは、円を一緒に囲んで先生と生徒の距離を縮め、楽しみながら能動的に学べるような環境づくりが必要です)。同教員はカスケード研修でTaRL手法を学んだため、技術移転が上手く実施できておらず、手法の定着に課題が残ります。プラサム型算数TaRL手法に係る研修を直接受講した校長あるいは教員が補習授業を見回り、適宜サポートができる仕組みが確立できることが望ましいです。
EPP Ikanjiでは、視察時には研修を受けた教員5名のうち2名のみが参加しており、3教室で補習活動を実施していました。この学校にはコミュニティーファシリテーターが存在せず、かつ都市部に近いこともあり、視察時には補習活動を欠席している生徒が多くいました。2校で共通する点としては、教員は一生懸命補習活動をしていますが、マニュアルにあるスケジュール案を忠実にこなすことに集中しており、遅れがみられる生徒へのフォローや各生徒の習熟度に必ずしもあわせて補習内容を柔軟に変えるという対応が見受けられなかったため、この点についてマニュアルにスケジュール案はあくまでも一案である点を強調する等の対応が求められます。
対象校にて2回目のテストが終了して(読み書き補習授業10日ごとに実施)、学年2年生から5年生の暫定的な結果としては、ビギナーが13%から4%へ、レターレベルが20%から19%へ、ワードレベルが25%から19%へ、パラグラフレベル29%から34%へ、ストーリーレベルが13%から24%と、データをもう少し詳しく分析する必要がありますが、ベースラインで実施したテストと比較してもおおむね改善が見られます。

3)学校給食関連活動

・自主給食運営
今学校年度から活動を開始する新規対象31校の内、アチモンジャン郡の対象2校が給食活動の実施を断念したことに伴い、同郡より別途2校を対象校として選定しました。先月には、同2校に対し、自主給食活動実施のためのPEC研修を実施し、今月5日には自主給食詳細計画策定研修を実施しました。これにより、今学校年度は自主給食活動対象校50校において自主給食が開始されることとなります。
今月は、対象50校中16校の学校において、住民総会モニタリングを実施しました。学校によっては総会出席率が、50%を切るケースがあるものの、概ね問題なく委員の選定や給食詳細活動計画策定が実施されていることを確認しました。他方で、住民総会の内容については、質にばらつきがありました。プロジェクトの支援なしには、自主給食実施の利点に関する意識付けが適切に行われなかったり、民主的な選挙の実施が困難であったと思われるケースもあり、引き続きプロジェクトによる適時の技術的支援を続ける予定です。また、既に給食運営を開始した対象1校をモニタリングした結果、円滑に自主給食が実施されていることを確認しました。しかし、プロジェクトが提唱した給食費やリソース(主に米)の学期始めの一斉収集については、父母の賛同が得られず、未だ実施がなされていないとのことであり、給食実施日その都度リソース収集を行っている状態です。給食費や食料などのリソースの確保は自主給食の継続的な実施に不可欠です。父母の経済状況等からリソースの一斉収集の実施が困難であったのか、あるいは学校から父母に対する一斉収集のモチベーション喚起が不足していたか等、原因を探りつつ対応を進めます。多くの学校では1月頃から本格的に自主給食活動が実施されることから、注視して活動の運営状況を確認していくこととします。

(3)教育省、ドナー関係

1)UNICEF ミッションTaFITA現場視察について

17日に、ユニセフが実施している≪Data Must Speak(DMS)≫プログラムのミッションが同プロジェクトの現場視察を実施するにあたり、プロジェクトから日本人専門家及びローカルコンサルタントが同行しました。このDMSは教育統計データを有効かつ透明性を持って利用し、学習の質と機会の平等を実現することを目的としており、マダガスカルも対象国となっています。

活動に関する写真

1)PMAQ算数手法(プラサム・ドリル融合型)研修の様子

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TaRL手法(数字カード):1桁から4桁までのカードを組み合わせて、位と桁の理解を深める

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PMAQ算数ドリル研修の様子

2)各学校における補習授業での様子

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TaR手法の活動(サバカ):先生が指示する文字を探して踏む。

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TaR手法の活動(Mind Mapping):中心に書いた単語から連想される単語を床に書きだす。