みんなの学校(TAFITA)2019年2月の活動

2019年3月22日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)アムルマニ県対象:学校活動計画(PEC)策定・実施・モニタリング及び会計に関する講師研修

6日~8日にかけて、学校活動計画(PEC)策定・実施・モニタリング及び会計(住民監査を含む)に関する講師研修を行いました。同講師研修の講師は中央教育省PECチームメンバー2名、アナラマンガ県教育事務所(DREN)行政官1名、INFP(教員養成局)職員1名、3郡教育事務所(CISCO:アバラジャン郡、アンドラマシナ郡、アンボヒドラチモ郡)行政官名及びローカルコンサルタントでした。

対象者は、アムルマニ県教育事務所(DREN)行政官2名、4郡教育事務所(CISCO)行政官12名にプラスして、今回中央教育省PECチームより3名を新たに講師候補として採用しました。これら講師は、アムルマニ県で実施するPEC研修で経験と知識を深め、今後の本プロジェクトの実施にさらに巻き込んでいくこととします。

アナラマンガ県の講師の多くは、これまで現場で十数回に渡り、PEC研修の講師を担ってきており、かつ自ら住民総会に出席し、現場で出てくる住民からの問題提起などにも精通していることもあり、研修では現場で起こりうる住民からの質問などを織り交ぜながら、質の高い研修を行いました。また、参加者からの質問にも丁寧に答え、参加者がアムルマニ県で研修を実施した際に、答えられるように準備が整えられていました。

2)アムルマニ県対象:学校活動計画(PEC)策定・実施・モニタリング研修

中央教育省及びアナラマンガ県行政官、講師研修を受けたアムルマニ県教育事務所(DREN)行政官2名及び4郡教育事務所(CISCO)行政官12名が講師となり、アムルマニ県アンブシチャ郡において、学校運営員会メンバー210名(各校から校長、会長、会計の3名)、対象ZAP(教育管理地区)長40名、計250名に対して研修を14~15日で行いました。同研修は前回と同様にシミュレーションや寸劇を多用しました。研修は順調に進み、研修の最後には県教育事務所(DREN)長自らが各教室を巡回し、補習授業の重要性について啓発を行いました。研修後、PEC策定のための総会が対象70校で行われています。

3)アムルマニ県教育事務所(DREN)モニタリング会合

12日、県教育事務所(DREN)学校運営員会担当官1名、DREN長代理1名、対象4郡教育事務所(CISCO)長、CISCO学校運営員会担当官4名、ZAP長代表4名が参加する中、第1回モニタリング会合が開催されました。中央教育省基礎教育局のルバPEC長の参加もありました。今回は第1回目のモニタリング会合となることから、最初に、モニタリングシステムの概要やモニタリング会合の役割に関する説明がなされました。その後、県教育事務所(DREN)の学校運営委員会担当官が、対象70校の学校運営委員会設立状況に関する説明を行いました。

その後、各CISCOの学校運営委員会担当官が設立に関する問題点・解決策及びグッドプラクティスに関する共有を行いました。さらに、11月に実施された算数テスト及び読み書きのテストのCISCO別結果も共有され、非常に悪い成績であったため、CISCO長などから、驚きを持って受け止められたほか、補習授業の実施の重要性について議論されました。

(2)応用モデルに関する活動

1)質のミニマムパッケージ(プラサム・ドリル統合型算数)パイロット活動

アナラマンガ県11校の教員及び地域ファシリテーター55名(各校5名ずつ)、ZAP長4名の計59名に対して、プラサム・ドリル統合型算数研修を実施しました。研修前にはマニュアル改訂作業を実施した他、マスター講師によるシミュレーション会合で一連の手法を復習しました。マスター講師のTaRL手法への理解も深まっている印象があり、教員対象の同研修においても、技術的な問題が出ることなく進められました。参加者は手法を理解しているものの、演習での運用が追いついていない場面が見られたため、講師から細やかな説明が入り、参加者の演習が進むにつれてスムーズに実施できていました。

学校によっては生徒数が多く、現在同研修に参加している教員及び地域ファシリテーターだけでは補習活動が出来ない可能性があります。原則、プラサムのTaRL活動に関しては、高い技術が要されることもあり、実施できるのは、今回直接同研修を受講したファシリテーターのみとするが、ドリル活動に関してはカスケード研修を行うことを基本方針とします。アムルマニ県への介入は4月下旬予定で、参加人数も約390名(11会場)となることから研修実施方法やロジ面で次回は工夫します。

2)質のミニマムパッケージ(プラサム型TaRL読み書き)パイロット活動

2018年12月に研修を受けたアナラマンガ県11校(アバラジャン郡2校、アンズズルベ郡9校)では、読み書きの補習活動が行われました。今回4回目(補習活動30日終了)の最終テスト結果が出ており、5つのレベルのうち、一番上のまとまった文章が読める「ストーリーレベル」の子どもが13%から53%に大幅に改善されました。また複数の文章からなる段落が読める「パラグラフレベル」(1回目プレテスト時29%、4回目テスト31%)と合わせると84%となり、習熟度別による補習授業の効果が出ているといえます。

来月下旬にはアムルマニ県対象70校において、プラサム型TaRL読み書き研修を実施するため、これまでの補習活動の課題や運用の問題分析を行い、マニュアル改訂を行いました。マスター講師の中でも各活動への理解が若干ずれていることが判明し、技術を再確認する良い機会となりました。これらのずれは今後も参加者の中で出てくる可能性が高いため、マニュアルを改訂し、研修でも間違えやすい箇所を強調して伝授する等、質の低下を最小限にできるように努めます。

3)学校給食関連活動

プロジェクトが推進する「自主給食」とは、学校が父母やコミュニティのモチベーションを喚起することにより、食材や給食費を父母やコミュニティが提供することで成り立つ給食の仕組みです。昨年の学校年度では、アナラマンガ県の9対象校にて、USD1,075の資金及び2トン以上の米を父母やコミュニティから集め、2,000名余りの生徒を対象に、25,000食以上の給食提供することができました。今後は、この自主給食パイロット活動をモデルとして確立し、マダガスカル教育省と共に公式化し、国内への普及を目指していくことを念頭に置いて活動を継続しています。

今学校年度は、アナラマンガ県内の49校を対象として活動を実施しています。先月下旬から今月上旬に、郡レベルのモニタリング会合を実施し、全対象校にて給食運営のための詳細活動計画(PAS)が策定済みであり、12月以降順次給食を開始していることを確認しています。数校は若干給食開始に遅れが見られるものの、プロジェクトにより円滑な給食の開始・継続のためモニタリング訪問を行う予定です。

また先月より、アナラマンガ県の10校を対象として、より給食実施回数を増やすための新たな取り組みとして、米の供与と自主給食を組み合わせた、ハイブリッド型モデルの試行を進めています。補助金有効活用モデルの成功など、多くのみんなの学校案件で経験を得たとおり、プロジェクトからの米の提供が学校や父母のインセンティブとなり、学校や父母の給食活動に対するさらなる主体性を喚起し、結果的に給食の実施回数が増える可能性は高いと見ています。先月下旬に、対象10校に対し、給食実施に係る2つの研修を実施しており、全校が詳細活動計画(PAS)を策定済みで、現時点で、9校にて順調に給食が開始されています。

詳細活動計画で定められた年間給食日数に基づき、その内半分の日数は、コミュニティや父母から集めた給食費及び食材のみをリソースとし、残りの半分をプロジェクトから提供される米を用いて、運営します。なお、プロジェクトから供与される米を用いて給食を実施する場合も、副食・副菜用の食材購入費や調理担当父母などの物的・人的リソースはコミュニティから提供されることになっています。

(3)教育省、ドナー関係

1)INFP(教員養成局)の現場視察及び意見交換

先月の世銀本部からのミッション受け入れ後、世銀の追加資金獲得に向けた要請書の協議をINFP(教員養成局)と引き続き行っています。今月は、INFP局長及びスタッフ2名がプロジェクトの現場視察を行い、今後の連携について議論を進めました。INFPからは新任及び現職教員研修でTaRL手法を取り入れ、通常授業内で、カリキュラムに沿った形で実施したいとの旨を受けているほか、プロジェクトとしてはレベル分けにより、通常授業後の補習、あるいは通常授業内で1時間半程度実施することを提案しています。

2)世銀コンサルタントとの補助金に係る経験共有

24日に、PAEBの補助金担当コンサルタントと会合を行い、プロジェクトの住民監査及び機能するFEFFIのアプローチに関する情報共有がありました。TAFITAの活動については、「非常に重要な活動」と評価し、内部会合でも共有すると述べました。

3)新教育大臣表敬訪問

11日に新教育大臣への表敬訪問に行きました。新大臣はプロジェクトを評価し、サイト訪問は、いつでも実施可能と述べていました。官房局長からは、JICAのモデルがマダガスカルで全国普及されるために具体的に何をすべきか、という点を何度か聞かれていたことからも、プロジェクトへの興味や理解があるように見受けられたため、今後も官房局長とも意見交換を行えるように働きかけていきます。 

活動に関する写真

1)アムルマニ県におけるPEC研修の様子

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2)アナラマンガ県11校を対象としたPMAQ算数(ドリル・プラサム統合型)教員研修の様子

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