みんなの学校(TAFITA)2019年3月の活動

2019年4月25日

今月の主な活動

(1)基礎モデル(FEFFI活性化モデル)に関する活動

1)県教育フォーラム準備会合

教育のアクセス改善、質向上、ガバナンス強化を目的とした「県教育フォーラム」は、域内の住民の代表である学校運営委員会(FEFFI)連合と地方行政(県知事、郡長、コミュン長)、教育行政(県教育省事務所(DREN)、郡教育省事務所(CISCO)、地区教育省事務所(ZAP)担当)が一同に会し、解決すべき地域の教育開発課題を定め、その課題に対するそれぞれが実施すると決めた解決策を誓約する場です。2018年4月に実施予定でしたが大統領選挙を控え、政治的な状況への配慮と慎重な対応が必要となることから延期されていましたが、来月の開催に向けて準備会合を実施しました。

今回のフォーラムでは、県内アクターの関心とニーズが高い「教育の質の改善(算数)」をテーマに設定し、現場レベルで生徒の算数の習熟度を上げることを目標とすることとしました。

2)アナラマンガ県教育省事務所(DREN)モニタリング会合

21日に第8回県レベル・モニタリング会合が開催されました。県教育省事務所(DREN)学校運営委員会担当官、郡教育省事務所(CISCO)学校運営委員会担当官8名、地区教育省事務所(ZAP)長代表6名、対象8郡教育省事務所(CISCO)長5名(代理含む)が参加し、2018/2019学年度の学校運営委員会(FEFFI)及び連合(VFF)実施状況について共有されました。一部の郡教育省事務所(CISCO)では、連合総会を実施できてなく、理由としては距離や交通費の問題などが出されました。授業後の補習活動についても、雨期の影響や安全性といった外部要因の他、何を教えていいかわからないという学校があると共有されました。他方、その地域内のリソースを活用して解決に努めているといった事例がアンドラマシナ郡から出された他、マンザカンドリアナ郡からは、同地の私立学校が算数TaRL活動に関して興味を示しており、教材の共有を行ったなどのポジティブな成果も報告されました。

(2)応用モデルに関する活動

1)質のミニマムパッケージ(プラサム・ドリル統合型算数)パイロット活動

アナラマンガ県11校の教員及び地域ファシリテーター55名(各校5名ずつ)、地区教育省事務所(ZAP)長4名の計59名に対する「プラサム・ドリル統合型算数研修」が今月上旬に終了しました。今後、各校で算数に係る補習活動が順次開始される予定です。

また11月に教員研修を実施し、12月からTaRL(Teaching at Right Level:習熟度別学習法)とドリルの統合型の補習活動を続けてきた先行2校のテスト結果が出ました。TaRL手法は、生徒の習熟度に合わせて活動を組み立てなければならず、ファシリテーターの能力に大きく左右される点があり、これまで実施してきた算数ドリルの様に容易に実施できるとは言い難いです。それでも、2校のテスト結果を見たところ大きな成果が出ています。足し算ができる生徒は41%、引き算ができる生徒の数は51%、掛け算のできる生徒数は44%、割り算のできる生徒数は26%の改善がみられます。対象2校についてはペーパーテストも実施しており、現在、問題毎の正答率を集計中です。これら結果や現在実施中の11校の結果を分析しつつ、算数手法を改善・確立していきます

2)質のミニマムパッケージ(プラサム型 TaRL 読み書き)パイロット活動

3月5~6日に、アムルマニ県を対象としたプラサム型 TaRL 読み書き講師研修を、アムルマニ県教育顧問12名、アムルマニ県教員養成校(CRINFP)1名、INFP3名、中央カリキュラム局(DCI)2名、中央教育省基礎教育局(DEF)2名の、計20名を対象に実施し、ました。その後アバラジャン郡2校及びアンブスチャ郡2校に分かれて現場実施演習(OJT)活動を行いました。一部の講師候補者の中にTaRL運用技術面での課題が見受けられたため、マスター講師により適宜修正が入るなどの対応がされ、日数を重ねるうちに技術面での改善が見られたとマスター講師より報告されています。その後、25日から28日までアムルマニ県対象70校の教員ファシリテーター275名、コミュニティ・ファシリテーター112名、計387名を対象とした読み書き研修が実施されました。

3)学校給食関連活動

1月末及び2月上旬に、完全自主給食を実施している49校において給食運営の実績を取り纏めるためのモニタリング会合を実施しました。リソースの収集状況が芳しくないため、給食の開始が2月以降に後ろ倒しになったケース等も散見されたが、概ね順調に給食運営が行われていることを確認しました。引き続き、スムーズな給食運営を支援するようモニタリングを続けます。

今月は、米の供与が行われる予定の学校である10校の内2校と、米の保管と管理について話し合いを行いました。多くの学校には米の保管に適したスペースがなく、給食委員会メンバーの自宅にて保管することになります。米を給食に使用した際には、その都度保管担当メンバー及び学校側で情報共有をすることとし、中間あるいは年度末の総会にて使用量を住民全員に公開します。このような適切な情報共有の透明化が確保されることにより、供与された米の適切な使用が担保されることになります。

学校給食詳細活動計画

現在のところ、両モデル合わせて全59校が学校給食詳細活動計画を策定済みであり、給食運営を実施中である。59校の詳細活動計画の詳細は以下の通り。

・1校当たりの年間平均自主給食実施日数は、59校全体で32.2日、自主給食校49校では、29.3日、コメの供与が行われる10校では35日(うち半分の平均17.5日分は、自主リソースのみによる給食を実施)。年間給食実施日数が最も多い学校は145日であり、最も日数が少ない学校は8日である。
・59校における保護者が負担する給食費総額は57,675,600Ar(約1,805,823円)で、1校当たり977,553Ar(約30,607円)、生徒1人当たり5,729Ar(約179円)となる。
・59校全体で61トンの米を保護者から収集することとなり、1校当たり約1.34トンの米が集まる計算となる。
・ボランティアで調理を担当する父母の数(人日)は、59校総計で9,150人であり、1校あたり155人日が調理に参加することとなる。
・1校当たりの平均年間補習総時間数は、133.8時間である。

これらは活動計画であり、実績とは乖離があることが予想されますが、他方で、自主給食に対しては、概ね1校当たり年間29日、生徒1人当たり負担額5,729Arで実施するということが、現状で父母が最大限対応可能で妥当な範囲ということが理解できます。また、コメを供給するハイブリッド型モデルの場合、自主給食の実施日数が、自主給食型モデルよりも多くなる傾向にあり、これは米の寄付があることにより、学校側の給食実施のモチベーションが上がる可能性を示唆していると言えます。

(3)教育省、ドナー関係

1)新教育大臣及び次官との面談

今月は総括の現地業務にあわせて新教育大臣表敬訪問が実現しました。14日には教育省次官との面会が実現し、ここでもTAFITAの概要の他、4月の教育フォーラムの説明及び関係者招聘レターの送付を要請し、承認されました。(※その後、新教育大臣は国民議会出馬のため3月20日付で辞任済み)

2)INFP(教員養成校)によるTaRL研修実施支援

INFPから、教員養成にTaRLの研修を導入したいとの要請があり、14~16日の3日間で、算数及び読み書きに係る研修を各16名、計32名の中央INFP講師を対象とし実施しました。プロジェクトでは技術的なアドバイスを行いましたが、実施費用やロジはJICAマダガスカル事務所及びINFP(教員養成校)が実施しました。研修を受けた講師は18の県教員養成校(CRINFP)においてカスケード研修を実施し、最終的に約2000名の新任教員への研修が全国で実施される予定となっています。

(4)その他(インド訪問):プラサムの1-2年生対象読み書き・算数プログラムの視察

2019年3月10~15日の日程で日本人専門家2名及びナショナルコンサルタント2名が、インドを訪問しました。プロジェクトでは、これまでインドNGOプラサムが3年生から5年生を対象として実施しているTaRLを取り入れ、学習の質へ資するインプットを行ってきました。今回の訪問では、1・2年生の活動内容を理解し、今後の活動に取り入れることを目的としています。視察後は、まずはアナラマンガ県においてナショナルコンサルタントによる学校での実習活動(OJT)を実施し、取り入れるべき活動内容やその効果を図ったうえで、導入に係る計画をチーム内で協議することとします。 

活動に関する写真

1)フォーラム準備会合:各ステークホルダーの役割について整理

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2)アナラマンガ県11校を対象としたPMAQ算数(ドリル・プラサム統合型)教員研修の様子

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