コロナ対策キット配布/第1回算数ドリル公式承認ワークショップ

2021年2月28日

昨年より長らく準備を進めてきた「コロナ感染対策キット配布」と「第1回算数ドリル公式承認ワークショップ」を、今月ついに開催しました!

「コロナ感染対策キット(子どもが学校で使用するための布マスク、手洗い器、石鹸、消毒ジェル、非接触型体温計のセット)」は、コロナ禍でも算数ドリルを用いた放課後学習活動を継続できるよう、対象校30校へ配布する予定で昨年7月から8月にかけて調達を行ったものです。ところが、8月の政変による現地活動の一時中断や、コロナ感染拡大第二波の影響で学校閉鎖が長引いたことから当初想定した時期に配布ができず、それ以降、効果的な配布のチャンスを見計らってきました。その後政情は安定し、コロナ感染拡大も落ち着きを見せる中、1月25日に新学年度が始まったことを受け、2月4日に漸くバマコ市内の対象校にて引渡式が開催され、続いて各校への配布も完了しました(式典の様子はマリ国営放送でも放映)。配布時には、校長や教員、保護者・住民代表者にキットを使用した正しいコロナ感染対策方法の説明を行い、子どもたちをコロナ感染リスクから守りながら学習機会を確保する取り組みに活用されています。

ところで、マリで使用している算数ドリルは、元はニジェールの「みんなの学校プロジェクト」で開発された算数ドリルがセネガルの「初等教育算数能力向上プロジェクト(PAAME)フェーズ1」を通じて改訂されたものを活用してきました。この内容について、マリの公的なカリキュラムとの整合性を確認し必要に応じて改訂を行うことで、マリ教育省から正式な学習教材としての承認を得ることを目的に、教育省教科局との合同による第1回ワークショップを2月8日から12日にかけて開催しました。今回はまず小学校1~2年生用の算数ドリルの内容が精査され、全体としてカリキュラムに整合していることが確認されたほか、様々な改良点が提案・協議・決議され、正式認定に向けて大きく前進しました。次回ワークショップでは小学校3~4年生用のドリルについて同様の作業を行います。

先月のプロジェクトニュースでも触れましたが、今年度の第2回教育フォーラムでは「WITHコロナの時代、子どもたちの学びを保証するために今何をすべきか」をテーマに、それぞれの地域社会・保護者・学校がどのように貢献することができるかについて話し合うこととしています。こちらも準備は順調に進んでおり、2月末から3月上旬にかけて、プロジェクト対象地域にて開催される予定です。

コロナの影響で日本からの遠隔運営となってからもうすぐ1年になります。現地でも感染対策の徹底やソーシャルディスタンスなど様々な制約がある中、着実にプロジェクト活動を進めることができているのは、ひとえに現地チームの熱意と努力、相互信頼のおかげです。彼らに感謝の念を抱くと共に、早く現地にて一緒に活動したい、という思いがますます強くなります!もう少しの間、引き続き遠隔にて現地チームと密に連絡を取り、彼らの健康と安全を最優先しながらプロジェクト活動を進めていきます。

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コロナ感染対策キット配布・使用方法説明(カイエ小学校)

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コロナ感染対策キット配布・使用方法説明(コスマレ小学校)

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第1回算数ドリル改訂・承認ワークショップの様子(全体討議)

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第1回算数ドリル改訂・承認ワークショップの様子(ワークショップ総括)