KAIZEN成果発表会の開催

2014年4月21日

当該プロジェクトでは、成果の一つとして期待されている「メキシコ自動車部品サプライヤー(以下、TIER 2)が日系自動車産業サプライチェーンに参入できる十分な競争力を持つ」ことを達成するための活動として、JICA専門家によるTIER 2へのKAIZEN指導が行われています。

KAIZEN指導はプロジェクト期間を3つのフェーズに区切って実施されています。フェーズ1は2013年1月〜2014年3月の間、ケレタロ州、グアナファト州及びヌエボ・レオン州の3州において計15社のTIER 2を対象に実施されました。

この度、上述のフェーズ1が終了したことから、TIER2各社がKAIZENを取り入れた成果の発表会を各州において以下の日程で開催しました。

※ケレタロ州: 2014年2月21日(金)
※グアナファト州: 2014年3月7日(金)
※ヌエボ・レオン州: 2014年3月10日(月)

TIER2各社はJICA専門家の指導のもと、様々なKAIZENテーマについて取り組んできました。テーマは各社の状況に応じて設定され、その一例として「3定(定位・定品・定量の推進による5Sの導入」、「段換え時間の短縮による生産性向上」、「仕掛在庫の低減による在庫低減」などが挙げられます。

成果発表会では、TIER2各社からKAIZEN成果が発表されました。目に見える技術的な成果があがったことは勿論ですが、特に印象深かったのは、あるTIER2の経営者が「KAIZENを導入し、日本式のものづくりの考え方を学んだことで、どうすればもっと効率的かつ効果的な業務ができるかと常に考えて工場を巡回する姿勢が身についた。」と発言されたことです。

JICA専門家が指導をすれば一時的・短期的に一定の成果を出すことは可能ですが、より重要なことはプロジェクト終了後にメキシコにKAIZENの考え方が定着することです。その意味で上述の経営者の言葉は、当該プロジェクトの技術移転が定着し始めた証ともいえます。

また、2014年4月からはフェーズ2のKAIZEN指導が開始することから、フェーズ2に参加するTIER 2を成果発表会に招待いたしました。こうした新規のTIER 2にとっては実際に成果が挙がったTIER2からの発表を目の当たりにして、より一層、当該プロジェクト活動に参画し、KAIZENを導入するモチベーションとなったと思われます。

なお、当日の成果発表会の様子はケレタロ州及びヌエボ・レオン州においてはマスコミにも紹介され、新聞などで報道されました。

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