第4回本邦研修

2015年9月16日

2015年6月29日(月)から7月10日(金)にかけて、第4回本邦研修が開催されました。本研修では、2014年4月からプロジェクトに参加しているメキシコ自動車部品サプライヤーのカイゼン活動担当者、及びサプライヤー支援のマスタープラン作成に携わる州政府関係者を対象として実施し、ケレタロ州、グアナファト州、ヌエボレオン州より、合計14名が来日しました。

今回の研修は、メキシコの自動車部品サプライヤーとして今後カイゼン活動を牽引することが期待されるメンバーが、日本のベストプラクティスを体感し、カイゼン活動のモチベーションを高めること、州政府でサプライヤー支援に携わる職員が日本の地方自治体の自動車産業振興に関わる担当者との意見交換等を通じて、サプライヤー支援をより効果的に行うようになることを主な目的として実施されました。

日本のベストプラクティスを学ぶため、神奈川、名古屋、岩手の各地における企業を訪問し、カイゼン活動やQCサークル、からくり等についての講義受講や工場見学を行いました。研修員からは、特にカイゼン活動に参加する従業員の意識づけや継続させる方法について質問がなされました。また、研修員は人材育成やチームワークの重要性を学び、自社で活動を継続していく工夫について、最終日に各自プレゼンテーションを行い、提示しました。

宮城県庁自動車産業振興室による講義では、東日本大震災後の復興プランの説明と現在実施しているサービスの内容や運営方法について説明いただきました。これについて、グアナファト州政府の研修員からは「講義を聞いて、自分たちの実施してきたサービスや、現在作成しているマスタープランが間違っていないという確信を持てた。今後のプラン完成に向け、全力で取り組んでいきたい」とのコメントがありました。また、サプライヤーの研修員からも「公的支援というものを再確認できた。メキシコでは、選挙のたびに政権が代わり、政策も変わってしまう。今後は公的な支援が続くような仕組みを強めていくことが必要である。また、そのためには、企業も協力して活動に参加していかなければならない」との発言がありました。

2015年7月8日(水)には、JICA−ジェトロ共催によるセミナーが開催され、これまでのプロジェクトの成果を発表する機会ともなりました。

本研修と通じて得られた研修員の知見は、今後各社でのカイゼン活動の継続、及びカイゼングループの強化、州政府による公的支援の強化に向けて活用されることが期待されます。

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ニッパツ(日本発条株式会社)工場見学(1)

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ニッパツ(日本発条株式会社)工場見学(2)

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ニッパツ(日本発条株式会社)ものづくり伝承塾体験

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アイシン精機株式会社 新川工場

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研修員によるプレゼンテーション