メキシコ南部・グアテマラ国境のチアパス州は、国内で最も貧困の度合いが高く、同州の農業生産の中心であるソコヌスコ地域(16市町村、5,475.5平方キロ)では、90年代以降、主要農産物であるトウモロコシ、コーヒーの国際市場における価格暴落により、小規模生産者は大きな打撃を受けた。また、村によっては男性生産年齢層の多くが、国内観光地または米国等へ出稼ぎに出ており、従来男性により支えられていた農業に、女性が関わらざるを得ない状況になっている。また、同州は特に90年代後半以降、国内外機関による様々な支援プログラムが提供されてきたが、これら支援は概して住民の自立発展性を十分考慮された形で提供されておらず…