プロジェクト概要

プロジェクト名

(和)内部監査及び業績モニタリングにかかる能力向上プロジェクト
(英)Capacity building of Internal auditing and performance monitoring

対象国名

モンゴル

署名日(実施合意)

2011年10月24日

プロジェクトサイト

ウランバートル

協力期間

2012年1月1日から2013年12月31日

相手国機関名

(和)大蔵省
(英)Ministry of Finance

背景

モンゴルは、銅や石炭等の鉱山関連収入が歳入の2〜3割を占め、国際資源価格の変動に国内経済及び財政の双方が大きな影響を受ける構造にある。2000年代前半から中盤にかけては、資源価格の高騰と公共財政管理改革の進展により、財政収支や債務指標の大幅改善を達成した。特に、2003年Public Sector Management Finance Law(PSMFL)により、地方政府からの予算計画・実施権限の中央政府への集権化、債務権限の大蔵省への一本化、中期財政枠組みの制度化、業績マネジメント枠組みの導入等が法制化され、予算執行については国庫統一口座の確立によるキャッシュマネジメントの改善及び未払金の解消、GFMIS(政府統合財務情報管理システム)の導入等が実施された。一方で、同法を中心とする公共財政管理改革は、先進的な改革項目を含むものであったことから、キャパシティとのミスマッチによる実施の遅れ等もみられるほか、その後の好況による歳入増を背景に中期支出枠組み等財政規律に関する改革項目については、必ずしも実効性を伴うものとはなっていなかった。

その後2008年の世界経済の低迷による国際資源価格の下落に際し、景況及び財政はともに急激に悪化し、IMFのスタンドバイアレンジメントを要請するに至ったが、同支援の枠組みの中で、財政規律の強化を通じ構造的な脆弱性を緩和する制度の導入がなされ(財政安定化法)たほか、公共財政管理改革の取組をさらに進めつつある。こうした公共財政管理の強化についての必要性を背景に、2009年2月11日に制定された政府決議46号に則り、中央省庁、県及びウランバートル市管轄の公的機関の内部監査を指導する部局として、大蔵省の中に内部監査・業績モニタリング局(Internal audit, Monitoring and Evaluation Department)が新設された。同決議では、同局が中央省庁・県・市の公的機関に対し、内部監査機能の設置とその運用にかかる指導を行う旨定めている。

しかしながら、モンゴルの公的機関において内部監査機能の設置はごく一部の機関にとどまっており、内部監査の意義や便益にかかる理解も十分でない。内部監査の導入が促進され、その機能が適切に果たされるようにするためには、内部監査にかかる理解を広く啓発するとともに、法的環境・実施体制整備及び職員の能力向上が必要であるところ、モンゴル政府は我が国政府にこれらにかかる技術協力を要請した。

これを受けて、2011年9月2日から17日に詳細計画策定調査を実施し、「モンゴル国内部監査及び業績モニタリング能力向上プロジェクト」として、両国間で討議議事録(R/D)に署名した。

目標

上位目標

内部監査機能の基本的な枠組みが中央省庁と地方政府に導入される。

プロジェクト目標

モンゴル国政府において、大蔵省の内部監査・モニタリング評価局を通じて、中央省庁と地方政府に内部監査機能を導入し普及させるための基本的な能力が備わる。

成果

1.中央省庁と地方政府における内部監査の必要性に対する意識が向上する。
2.中央省庁と地方政府に内部監査機能を導入し普及させるための、モンゴル国の事情に適した戦略計画草案が策定される。
3.内部監査・業績モニタリング局と選定された中央省庁と地方政府の職員の、内部監査の国際的な規準や実務についての見聞が広がる。

活動

1-1.外部監査との違いや、モニタリング及び評価との相違点や共通点を含めて、モンゴル国における内部監査の定義を確立するとともに、中央省庁と地方政府にとっての内部監査の便益やメリットを特定する。
1-2.関係者へ内部監査の認識を向上させるための、資料の開発と指導員の育成を行う。
1-3.内部監査の認識を向上させるため、関係者へのセミナーやワークショップを実施する。
2-1.中央省庁と地方政府に内部監査機能を導入するためのガイダンスを与える事を目的に、モンゴル国の法令、規則、ルールに対してレビューを行い、助言する。
2-2.中央省庁と地方政府における、内部監査に対するニーズや現実的に動員可能なリソース/能力を評価する。
2-3.監査技術と監査対象(コンプライアンス、財務、パフォーマンス等)に関して、中央省庁と地方政府に共通化できる分野とそれぞれに固有の分野との識別を行う。
2-4.中央省庁と地方政府に内部監査機能を導入し普及させるために、必要とされるインセンティブメカニズム、潜在的なボトルネック、導入や確立の手順、人員配置、予算額、及び、個別のルールや規則、手続、マニュアル等、その他の制度的枠組みを、特定する。
2-5.選定された中央省庁と地方政府において、パイロット活動を実施する。
2-6.上記の事項を踏まえ、3ヵ年戦略計画を策定する。
3-1.内部監査の国際的な基準や実務に関する助言を提供し、国内研修を実施する。
3-2.中央省庁と地方政府に内部監査機能を導入し普及させることを目的とした、海外視察を実施する。

投入

日本側投入

日本人専門家:
 −監査(人材研修)
 −監査(制度整備)
 −業務調整(必要に応じ)
ローカル専門家(必要に応じ)
専門家のプロジェクト活動に必要な機材(PC、プロジェクター、コピー機、プリンター等)
第三国研修
国内セミナー/ワークショップ

相手国側投入

カウンターパート
専門家のプロジェクト活動に必要な大蔵省内部監査・業績モニタリング局(IA-ME Dept.内)の事務スペース
セミナーやワークショップの実施に必要なスペース
カウンターパートにかかる国内旅費、宿泊費及び日当