日本での研修

2014年12月2日

2014年10月12〜18日にモンゴル農業大学獣医学部の教授15人が北海道大学で研修を受けました。研修では学部教育の説明、講義や実習に同席しての指導方法の見学、教育と研究の両立についての解説、カウンターパート教員との個別協議、人獣共通感染症リサーチセンター、動物医療センター、図書館などの施設や機器の見学、北海道大学に留学しているモンゴル人大学院生との話し合いなどが行われました。この研修を終えてモンゴルに帰国した教授たちから以下のような感想が寄せられました。

Dr.Burenjargal「北海道大学では学部カリキュラムがとても明確であること、すべての学生に十分な実習をやらせていること、日本の教授たちが義務と責任を十分に認識して働く姿やチームワークなどを理解できたので、今後の教育活動に生かしたいと思います。また『私たちは日本で汗を流しますので、先生たちもモンゴルで汗を流して、このプロジェクトのために努力し、世界基準の獣医師を育てるように頑張りましょう。』との北大の先生の言葉のとおり努力したいと思います。」
Dr.Tungalag「人獣共通感染症リサーチセンターを設置して世界的な研究を行っており、ここで働く最先端の研究者たちが教育にも積極的に参加していることを知りました。モンゴルでは教員が少ないといった問題もありますが、家畜の病気を減らし肉を輸出することができるようにすることがモンゴルの教育方針であるべきだと思います。」
Dr.Ganbat「以下のよう点をモンゴルの状況に適応させて取り入れたいと思います。北海道大学のカリキュラムを可能な範囲でモンゴルのカリキュラムに反映させる。同じ専門分野の教員たちのチームワークを高める。英語とモンゴル語の教科書を使用する。講義方法を改善する。すべての学生が自分の手で実習できるような環境を作る。獣医臨床サービスを増加させることで学生の実習機会を増やす。教員の仕事に対する責任感を向上させる。」
Dr.Gereltsetseg「動物医療センターでの最先端の機器と臨床活動の見学が興味深く、専門知識が得られたことを嬉しく思います。」
Dr.Alimaa「モンゴル農業大学の実験室をどのように改善・発展させるか、また教育と研究をどのように統合させるかなどについて新しい考えを得ることができました。」

今後のモンゴルの獣医学教育にとって頼もしい意見ばかりです。この研修を実施してくださった北海道大学およびJICA北海道(札幌)など関係者にお礼申し上げます。

【画像】

北海道大学で行われた研修の閉講式

【画像】

北海道大学のモンゴル人留学生との交流