新学期

2015年9月18日

9月から新学期です。獣医学部は地方の農牧民の子女が多く、それらしい新入生とその父兄と思われる姿が目につきます。ここ数年は学生数が増加するなかで教育の質の向上を目指さなければならない難しい状況が続き、プロジェクトとしても問題ととらえていました。しかし去年の250人の新入生に対して今年は160人ということですから、学生数適正化に向けて好転の兆しといえそうです。

プロジェクトでは獣医学教育の新しいカリキュラムの導入が課題となっていましたが、今年の新入生から新しいカリキュラムによる教育が始まりました。新しいカリキュラムは獣医分野の国際機関である国際獣疫事務局の提言に準拠したもので、卒業後直ちに現場で役に立つような教育内容になっていることが大きな特徴です。モンゴル国内はもちろん国際的にも活躍する獣医師が育っていくと思います。今後日本から派遣される専門家はこのカリキュラムに沿って協力していきます。

獣医学部ではJICAが供与した本を教員や学生が有効に使えるようにと図書室を含む増築工事をモンゴル側の予算ですすめています。図書室は新学期の開始には間に合いませんでしたが、校舎内の壁は塗り替えられ、玄関に置かれている牛の標本ケースもピカピカに磨きあげられ、学生食堂には新しいメニューが貼られるなど、新学期の雰囲気が漂っています。

【画像】

獣医学部玄関にあるピカピカに磨かれた牛の標本