供与機材を用いた共同研究

2018年2月22日

JICAからモンゴル生命科学大学に供与した機材の活用例をご紹介します。

同大学獣医学部では、JICAからの供与機材が導入されて以降、他の研究機関からの共同研究を持ちかけられることにより同大学の教員たちにとって教育・研究の機会が増えました。今回は、獣医学部のMurun博士とモンゴル国立医科大学の研究者との麻酔薬の薬効に関する共同研究の様子を見学しました。

薬理の分野では、薬の効果を調査・研究するためにマウスを使用し実験を行うことがよくあります。この度の薬効調査ではJICAからの供与機材であるホット/コールドプレートを用いたマウス実験が行われました。

まず、実験用マウスに麻酔薬を注射し、30分待ちます。

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次に、マウスを1匹ずつホット/コールドプレートのガラス筒の中に入れ、温度を上昇させます。麻酔薬が効いているためマウスの知覚神経は鈍っており、はじめは何も感じない様子です。

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数秒経過すると、マウスが足を舐める行為をし始めるので、その時間を記録します。

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機材の中に入れられたマウス。筒内の温度が上がっていくと…

ジャンプ!!!

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ここで実験は終了です。何十匹ものマウスで実験を繰り返し、麻酔の効き目に関する記録を完成させます。

このような実験は必要な機材とそれを使うための基礎知識が必要となるため、本プロジェクトが入っているモンゴル生命科学大学は一番整った環境を有していると言えます。この環境を活かして、CPが自らの力で共同研究の機会を増やし波及効果を生み出していることは望ましいことであると思っています。