プロジェクト効果を測るアンケート調査

2018年3月20日

いよいよ本プロジェクトも終了まであと1年という時期になってきました。プロジェクトチームもプロジェクト終了時評価のための書類の準備を着々と進め始めているところです。その一環として、モンゴル生命科学大学獣医学部教員31名およびプロジェクト開始時点から在籍している5年生110名を対象にプロジェクト活動に対するアンケート調査を行いました。

その結果、「JICAプロジェクトによって獣医学部の教育能力が向上したか」という問いに対し、全教員の77%、5年生の68%が「向上したあるいは大変向上した」、さらに、教員の23%、5年生の30%が「向上したことがいくつかある」と答えました。つまり、教員も学生もほぼ全員が本プロジェクトによって教育レベルが上がったと感じていることがわかりました。

また、5年生は「獣医学部の授業科目のうち、どの科目が十分に教育していると思うか」という問いに対し、実践的かつ学生が機材に触れる機会が多い科目である外科学が1位、公衆衛生学が2位、微生物学が3位という投票結果になりました。これは機材がほとんどなく講義中心のカリキュラムだった4年前には考えられなかった結果です。ここからもJICAプロジェクトの機材供与によって獣医学部の教育レベルが上がったことが読み取れます。一方で、票数が少なかった生理学、生化学、解剖学等の科目は改善の余地があると考えられます。

そして、何よりプロジェクトの成果が表れていたのは学生たちの自己評価でした。「卒業後の自分の技術に自信を持って働けますか」という問いに5年生66%が「はい」と答えました。同じ調査が2014年に当時の5年生を対象に行われた際には、わずか21%の学生が「自信を持って働ける」と答えていました。

以上、本プロジェクト活動によって教育のレベルが向上していることを教員も学生も実感していて、それが彼らの自信にも繋がっていることがわかり、プロジェクトとしても非常に喜ばしい調査結果となりました。

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JICAより供与された顕微鏡を使って実習に打ち込む学生たち

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5年生を対象にしたアンケート用紙