薬理学、乙黒兼一専門家の初来訪

2018年6月6日

5月28日、モンゴル初来訪となる薬理学の乙黒専門家が派遣されました。乙黒専門家は、モンゴル生命科学大学獣医学部薬理学研究室のMurun博士が北海道大学在学中に指導教官をされたことがあり、この度は当地にて同博士に対し再度、薬理学の実習授業の行い方と授業計画に関する技術指導をすることになりました。

乙黒専門家は派遣期間中、薬理学実習教育の向上のため丸二日間に亘る実習指導に取り組まれました。具体的には、昨年JICAより供与した血圧測定装置を用いながら実習における動物の取扱い、標本作成、薬物の調整とその投与方法、及びデータ解析法について専門家が手本を見せながら指導をしました。同実習では、カウンターパートが自力で継続的に実習教育が行えるよう現地で調達可能な消耗品のみを使用することを心がけました。

本プロジェクトでは、乙黒専門家が実施されたように、必要機材を供与した後に繰り返し技術指導を行いカウンターパートが自力でその機材と技術を用いて教育・研究活動が行えるよう取り組んでいます。この度の技術指導を経て改めて自信をつけたMurun博士と彼女の薬理学研究チームは、当地薬理学分野の若手リーダーとして今後のさらなる活躍が期待されます。プロジェクトでも、この後同学部での薬理学実習教育がどのように改善されていくか経過を確認していきます。

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ウサギを使った薬効の実習の様子(乙黒専門家:写真奥中央)

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Murun博士(写真左)に技術指導をする乙黒専門家(写真右)