獣医学部生達、体験型の講義に挑戦

2018年9月24日

9月16日~19日、日本の北海道大学大学院獣医学研究院 獣医内科学研究室の滝口専門家、解剖学研究室の昆専門家、市居専門家の3名がモンゴル生命科学大学の獣医学部の研究員及び学生を対象に3日間に亘る技術移転を行いました。具体的には、モンゴル国の獣医学部生達に必要とされる免疫染色技術(蛋白、病原体の証明に必須な技術)、獣医内科診断方法(超音波診断)、動物の上皮組織について講義と実習を行いました。

今回は、昆泰寛専門家の活動を紹介します。同専門家は、獣医学部2年生の約200名の学生を対象に2回の基礎レクチャーと6回の実習でバーチャルスライドシステムを使いながら組織実習を行いました。

また、同学部の教員に対して講義・実習の資料を提供し、世界基準(OIE基準)を満たす授業内容への転換を指導しました。カリキュラム改革を行っている同大学は、今回の技術移転により体験型の講義・実習の実施が可能となりました。同専門家によると、このような体験型の講義・実習は学生達にとって大変新鮮なのものであるため学生達の集中度が増していることが観察されました。同講義・実習を受けた学生達は休憩時間中にも関わらず、昆専門家に熱心に質問や進学の相談を行いました。

昆専門家の本プロジェクトに関するこれからの目標は、肉眼解剖学と組織学を統合し、学生がより理解しやすい解剖学の講義・実習を根付かせることだそうです。

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昆専門家による上皮組織(基礎)レクチャーの様子

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昆専門家による体験型実習

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滝口専門家(中央)の犬を用いた超音波診断の実習

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市居専門家(左)による同大学の研究員に対する組織化学染色法の技術指導