北海道大学で国別研修を受けたモンゴル人研究員へのインタビュー

2018年10月9日

2018年7月19日~9月6日の50日間、本プロジェクトは国別研修員6名を北海道大学に派遣しました。6名ともモンゴルでは獣医分野の国家機関に所属する研究員・教員であり、それぞれの使命と研究目的の下で日本に渡りました。

今回は、モンゴル国立中央獣医ラボラトリー感染症診断・サーベイランス課長のDulam研修員とモンゴル生命科学大学獣医学部の若手教員であるTsolmon研修員の2名の研修経験について紹介します。

Dulam研修員にインタビューをすると、「私の研修目的は、モンゴルで多く発症している狂犬病についての研究を深め、国際論文を更新することです。研修では、モンゴル西部から採取した20個の検体の遺伝子解析し、遺伝子配列を遺伝子バンクに登録することができました。今回の研究の結果、草原型クレード(Steppe-type virus clade)であるということが確認されました。今回の研究をさらに発展させるため、北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターとモンゴル国立中央獣医ラボラトリーの共同研究を進めています。」と話してくれました。

また、若手教員のTsolmon研修員は研修員の1日について紹介してくれました。日本の大学で最新の機材や技術を用いながら担当教官に指導してもらう機会が大変有意義であったとのことで、「毎日忙しくて、50日間では足りなかった!」と目を輝かせて語ってくれました。彼女のタイムテーブルからも、研究に没頭する様子が伺えますね。今後、6名の研修員が日本で習得した知識・技術をモンゴルにおいて普及していくことが期待されます。

Tsolomon研修員の1日のタイムテーブル

7:00 起床
7:30 朝食
8:30 研究室掃除(教室員全員で行う)
9:00 コットンラットの大腸研究
12:00 昼食
13:00 過ヨウ素酸シッフ(PAS)染色実習
19:30 帰宅
21:00 夕食
22:00 就寝

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北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターで研究するDulam研修員

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Otgonjargal研修生(写真左)がケミカル・ハザード管理専門家の研修に参加している様子

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10月3日に6名の研修生よる成果報告会がモンゴル生命科学大学獣医学部にて行われました。

【画像】研修員6名、ウランバートル市獣医局長、国立中央獣医ラボラトリー所長とプロジェクトチームの集合写真